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KDDI(株)と沖縄セルラー電話(株)は16日、地上デジタル音声放送のデジタルラジオ受信に対応したau携帯電話機『W44S』(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(株)製)を12月初旬に発売すると発表した。同時に同社の音楽総合サービス“LISMO”において、音楽ビデオのダウンロードができる“ビデオクリップ”サービスを12月初旬に開始する。
日本初のデジタルラジオ対応!『W44S』
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縦にも横にも開閉できる“デュアルオープンスタイル”を採用した『W44S』 |
W44Sは、デジタルラジオ放送に対応するほか、端末が縦画面にも横画面にも開閉できる“デュアルオープンスタイル”を採用するのが特徴。地上デジタルテレビ放送のワンセグ受信にも対応している。
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デジタルラジオ視聴時の画面。アーティスト情報のほか、着うたフルのダウンロードボタンも見える | ワンセグ放送用のアンテナも装備する |
メインディスプレーは、モバイル液晶用高画質エンジン“RealityMAX”を採用した、3インチワイド液晶パネル(240×432ドット)を搭載。カメラは、オートフォーカスと手ブレ補正機能が付いた有効317万画素カメラを搭載する。連続通話時間は約210分、連続待受時間は約270時間。本体サイズは幅約49×奥行き24×高さ101mm、重量は約146g。
どこでも手軽に高音質・高画質な音楽ビデオが楽しめる
ビデオクリップは、J-POPアーティストを中心にLISMOから動画がダウンロードできるサービス。HE-AACオーディオコーデックとH.264ビデオコーデックを採用しており、着うたフルと同等の高音質とワンセグと同等の高画質動画を実現しているのが特徴。対応機種は今回発表したW44Sと『W47T』((株)東芝製)、『DRAPE』(東芝製)の3機種で、今後発表する機種では順次対応していくという。
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ビデオクリップ対応機種は、現在のところ3機種 |
発表会では、KDDI 代表取締役会長兼社長の小野寺正氏、(株)エフエム東京 代表取締役会長の後藤亘氏、(株)レーベルゲート 代表取締役社長の今野敏博氏、KDDI 執行役員コンテンツ・メディア事業本部長の高橋誠氏が出席し、新サービス、新機種に関する説明などを行なった。
リッチでユニークなコンテンツで満足度のさらなる向上を
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KDDI 代表取締役会長兼社長の小野寺正氏 |
小野寺氏は、デジタルラジオについて「従来のFMラジオ以上に携帯電話と連携したさまざまなポテンシャルを持つ放送サービス」とし、「放送局各社と協力して新たなラジオ放送を提案していきたい」と述べた。
世の中の人に愛されるコンテンツを作っていきたい
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エフエム東京 代表取締役会長の後藤亘氏 |
後藤氏は、「デジタルラジオは、今までのラジオの概念を超えたところに魅力がある。従来どおりの音声放送がもつイマジネーションの世界をベースにしながら、映像を使うことによって、若者の想像力を引き立てるトリガーになれば」と語った。また、同社が東京のみの試験局だった時代に一世を風靡したラジオ番組“JET STREAM(ジェットストリーム)”を例に挙げ、「内容がいいと話題になり、東京のみでしか放送していなかったのに全国に広まっていった。このときコンテンツの持つ力を思い知った。今回のau携帯電話機での対応により、ジェットストリームのような象徴となる番組を作って愛されていきたい」と述べた。
次にコンテンツ・メディア事業本部長の高橋氏が登場し、デジタルラジオサービスなどに関する説明を行なった。
新サービスはLISMOをさらに1歩踏み込んだサービス
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コンテンツ・メディア事業本部長の高橋誠氏 |
高橋氏は、デジタルラジオサービスの開始について、既存のラジオ放送をただデジタル化しただけではなく、「音を中心とした新たな放送サービスである」と述べ、ラジオの先を行く“MOREサービス”であると説明した。また、新たな試みとして、放送波を利用したファイルダウンロードサービスを開始するとした。これにより、ユーザーはただラジオを聴いているだけで、映像や音楽、データ放送が途切れることなく、ダウンロードが実行できるという。
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放送波に乗せてファイルをダウンロードする |
ビデオクリップを含むLISMOサービスについて、「携帯電話では“au Music Player”、パソコンでは“au Music Port”とそれぞれの中で音楽を表現しているが、次のステップとしてビデオクリップを楽しんでいただこうと思っている」と述べた。
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LISMOを取り巻く環境の相関図 |
ビデオクリップでは、音に対するこだわりと共に高画質にもこだわり、H.264コーデックによるQVGA再生が可能になった。またau Music Portとの連携させ、パソコンで動画をバックアップできるとともに、パソコン上での再生に対応させている。同時にau Music Portを3.0へとバージョンアップさせ、ユーザーインターフェースの改善のほか、AAC(.m4a)、WMA、WAVなどファイル形式のインポートに対応している。MP3への対応に関しては「各社とのすり合わせもあり対応は難しい」という。
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機能リストを左に、曲リストを右に分かりやすく配置 | パソコンと携帯電話の曲を上下に分ける |
放送波によるファイル配信は大きな可能性
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レーベルゲート 代表取締役社長の今野敏博氏 |
デジタルラジオで放送予定の番組紹介の後、レーベルゲートの今野氏が登場。今野氏は「放送波による初めてのダウンロード形式ということで、大きな可能性を秘めている。ユーザーに新しい音楽への出会いを提供できることによって、利便性がますます増えてくるのではないか」と述べた。
発表会後の質疑応答での“インセンティブによる端末の販売方法について”という質問に対して、小野寺氏は「インセンティブがいいとは思っていない」と前置きした上で、「ワンセグにしても、デジタルラジオにしても、市場を牽引していくのは携帯電話。その携帯電話を5万や6万で販売して、果たして普及できるだろうか。また、普及させなくては日本経済の発展に繋がっていかない」と述べた。また、他社によるデジタルラジオ市場の介入に関しては、「当社以外がこの市場に入ってくるのは、デジタルラジオの普及の面では大歓迎」とする一方、「次の手はきっちりと打っていく」と述べた。
CMソングプレゼントのキャンペーンも開始!
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会場に登場した“EXILE”の7人。ヴォーカルに新たに“TAKAHIRO”を迎え、ユニットとして“第二章”をスタートさせる |
また、12月14日から2007年1月31日までの期間で、7人組のヴォーカル&ダンスユニット“EXILE”とのタイアップキャンペーン“au × EXILE ~第二章~”を開始する。EXILEが歌うLISMOのCMソング“Lovers Again”の着うたフルやビデオクリップなどのプレゼントがあるという。
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