2011年後半に登場し、一躍モバイルノート分野の台風の目になった「Ultrabook」。ASCII.jpでも11月にUltrabook特集記事を掲載している。だが、その中で試用機材が間に合わず、紹介できずに残念に思っていた製品があった。それが12月に発売されたエイサーの「Aspire S3-951-F74U」(以下Aspire S3)である。
特集で評価したAspire S3は、Core i3と320GB HDDを搭載するローエンドモデル(S3-951-F34C)で、価格は安いもののUltrabookの特徴のひとつである「高速起動」や全般的な性能面では、比較した他製品と比べて物足りない面もあった。その点今回のAspire S3は違う。CPUはUltrabookの中でも高速なうえ、ストレージもSSDを採用した高性能モデルだ。Aspire S3の本領発揮というこの製品を検証してみよう。
13.3型で1.33kg
最厚部でも17.5mmの薄型ボディー
Aspire S3シリーズは、13.3型ディスプレーを搭載する一般的なUltrabookのフォームファクタ―に沿ったモバイルノートである。LEDバックライトの液晶ディスプレー解像度は1366×768ドットで、重さは約1.33kg。本体サイズは幅323×奥行き218.5×高さ13.1~17.5mm。ディスプレーや本体サイズはHDDモデルと同じだが、重さは20gだが軽くなっている。SSD化のおかげだろう。
ボディーは前端が薄く後端がやや厚いくさび形形状で、上述のとおり最厚部でも17.5mmと薄くデザインされている。くさび形と言っても、最薄~最厚部間の厚みの違いはわずか4mmで、実際に手に持ってもフラットに感じる。天板と底面はアルミ合金製で、天板側にはヘアライン加工が施されている。底面側はWindows 7のライセンスシールや各種認証マークが入ったパネルがアクセントになっている。モバイルノートらしく、底面もきれいにデザインされているのはUltrabookらしい特徴だ。
写真を見てもわかるとおり、バッテリーは完全に内蔵式なので、ユーザーによる交換はできない。他社のUltrabookも同様なので、Ultrabookとはそういうもの程度に思っておいた方がよさそうだ。
また、底面写真の右側にあるシールの辺りにCPUがあるようで、ベンチマークソフトなどで持続的に高負荷をかけた状態では、シール周辺の温度が42度程度まで上昇した。不快なほどではないが、高速のCPUを搭載する分だけ、高負荷時の発熱はやや高めと言える。
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