本記事はFIXERが提供する「cloud.config Tech Blog」に掲載された「時間短縮とエラー減少!Logic Appsを使ったバルクインサートのすすめ」を再編集したものです。
1. はじめに
本ブログでは、LogicAppsでSQL Serverにデータを挿入する際に、バルクインサートを利用することの利点と、その具体的な手順について解説します。
2. バルクインサートのメリット
バルクインサートとは、大量のデータを一括でデータベースに挿入する方法です。これにより、以下のようなメリットが得られます。
2.1 エラーの減少
一件ずつデータを挿入する方法では、個々のレコードに対して挿入操作が行われるため、エラーが発生しやすくなります。ネットワークの不安定さや一時的な障害によってもエラーが起こる可能性があります。一方、バルクインサートではまとめてデータを送信するため、通信回数が減少し、エラー発生のリスクも低くなります。
2.2 処理時間の短縮
一件ずつのインサートは、各レコードごとに通信と挿入処理を行うため、全体の処理時間が長くなります。バルクインサートでは、複数のレコードを一度に挿入するため、接続のオーバーヘッドが削減され、大幅な時間短縮が可能です。
3. Logic Appsでバルクインサートを行う方法
全体の流れは下記の画像の通りです。
ポイントは↓の点です。「Append to string variable」アクションを使って値を格納します。
それによって以下のようなデータが作成されます。
('example1','example2','example3'),('example4','example5',example6'),....
「SQL クエリを実行する (V2)」の前の「Compose」で以下の処理をします。
substring(variables('string'), 0, sub(length(variables('string')), 1))
※stringはInitialize variableで定義したもの
これにより、「Append to string variable」で作ったデータの一番最後の「,」を取り除くことができます。
これを後続の「SQL クエリを実行する (V2)」でVALUESの後に挿入することによってバルクインサートを行います。
4. まとめ
Logic AppsでSQL Serverにデータを挿入する際、バルクインサートを使用することは、エラーの減少と処理時間の短縮という大きなメリットがあります。一件ずつのインサートに比べて効率的で信頼性の高い方法です。ぜひ、バルクインサートを活用してLogic Appsのフローを最適化してみてください。
Logic AppsとSQL Serverの組み合わせでのデータ挿入は、ビジネスプロセスの効率化に不可欠です。バルクインサートの活用により、システムのパフォーマンスと信頼性を向上させましょう。
口分田 悠真/FIXER
2023年度の新卒社員です。苗字はクブタと読みます。
大学の研究ではC++を使っていました。
趣味はゲームやゴルフで、分かる方には分かると思いますが456erです。
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