Windows環境のセキュリティ対策の問題点は基本的に何年も同じままであり、この先も大きく変わることはなさそうだ。これらの問題点はよく認知されており、診断ツールや簡単にできる対策もある。にもかかわらず根強く残っており、毎年相変わらずWindowsサーバのセキュリティトラブルを招いている。それはなぜか。一言で言えば、複雑な人為的問題が原因だ。以下で説明していこう。 まず、Windowsを使っているほとんどの組織では概して、一般的なセキュリティ対策基準が採用されていない。よく知られている基準に基づいてWindowsサーバを構成するのではなく、強力なパスワードを設定し、最新パッチの適用を徹底するだけで、構成はおざなりにしている管理者が多い。「どのみちファイアウォール内のサーバなので、気に掛けるまでもない」というわけだ。 また、往々にして、Windowsシステムの管理業務は責任の委譲がなされず、分
