アミノ酸の構造は、鏡に映したように対称的な形をした「左手型」と「右手型」があるが、地球上の生きものがたんぱく質の材料としているのは、ほとんどが「左手型」。探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」の砂の分析で見つかったアミノ酸は、左手型と右手型がほぼ同じ量あったと、九州大などの研究チームが発表した。 地球上の生きものが持つアミノ酸の偏りの謎の解明は、持ち越された形だ。 研究チームが分析をしたのは、約30ミリグラムのリュウグウの砂。甘みを持つアラニンやグリシンのほか、地球にはほとんどないイソバリンなど20種類のアミノ酸を検出したという。 このうち構造がはっきりしないものや左右の構造を持たないものを除いた6種類は、左手型と右手型がほぼ同じ量だったという。 また、砂から約2万種の有機物の分子が確認された。これまで見つかった隕石(いんせき)の分析よりも種類が多かったという。 リュウグウの
