沖縄県に本拠を置き、国内第5位のビールメーカーとして全国に商品を展開するオリオンビール。オフィスの老朽化に伴い、2020年5月に沖縄本島中南部の浦添市から、南部の豊見城市に本社を移転した同社は、当時あるトラブルに直面していた。 「当社のシステムは長らく本社オフィス内にあるサーバルームの環境で運用してきた。しかし、移転先のオフィスではサーバ室を設置できず、サーバの運用を外部に委託せざるを得なくなった」 同社の溝口義純部長(経営推進本部ITソリューション部)は当時をこう振り返る。新しいオフィスは商業施設の中にあり、スペースの問題で新たにサーバ室を設けられなかった。しかし、このままでは社内システムを使えなくなる。 移転までの残り時間は数カ月程度。タイムリミットが迫る中、オリオンビールは社内システムをクラウドサービス「Amazon Web Services」に移行して対処することにした。どのように
