マルウエアの感染経路にSQLを使う手口はよく知られている。こう聞くと,読者はトロイの木馬「Trojan.Eskiuel」を思い浮かべるかもしれない。残念ながら,これは珍しい例ではない。最近のマルウエアは,複数の方法でSQLサーバーのぜい弱性を突いてくる。これはつまり,攻撃者にとっては依然としてSQLサーバーが「格好のターゲット」であることを意味する。筆者が遭遇した「Spybot」ワームの亜種も,(様々な攻撃手段の一つとして)弱いパスワードを突き,サーバーの管理者権限を入手することで,SQLサーバーを攻撃する。ここでも興味深いのは,ひとたびSQLサーバーへの攻撃が成功すると,ルート権限を奪取してサーバー・マシン全体を支配下に収められる点だ。 Trojan.Eskiuelの場合,Spybotの目的は,パスワードがぜい弱/未設定,あるいはアクセス権限が不適切なSQLサーバーを探し出すことだ。攻撃
