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モバイルの祭典「MWC」来週に迫る--最新スマホ、AIなど発表予想まとめ - CNET Japan

モバイルの祭典「MWC」来週に迫る--最新スマホ、AIなど発表予想まとめ

Katie Collins (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2025年02月27日 07時30分

 まもなく、スマートフォンの祭典「Mobile World Congress(MWC)」が開催される。このイベントは、2025年に開催されるIT業界のイベントの中でも指折りの刺激的なものになるだろう。

 筆者は、バルセロナで現地時間3月3日から6日まで開催されるこのイベントに同僚のAndrew Lanxon記者、Abrar Al-Heeti記者と一緒に参加し、あらゆる新製品の発表をチェックすると同時に、2025年以降のモバイル業界を左右するブレークスルーについて深掘りするつもりだ。筆者はこれまで、11年間にわたってこのショーを取材してきた。「HTC Vive」ヘッドセットの最初のデモも見たし、HMDが「Nokia 3310」のスマートフォン版を発表したその日に、そのオリジナル版であるNokia 3310を裏通りの盗品市場から救い出して並べて写真を撮ったりもした。

 今回は、小米科技(シャオミ)やOPPOなどの中国のスマートフォンメーカーがMWCを席巻することになるだろう。CCS Insightのチーフアナリストを務めるBen Wood氏は、「今回はこれらのメーカーにとって極めて充実したショーになるだろう。ショーフロアで大きな存在感を示すはずだ」と述べている。

 HMDやNothingといった小規模メーカーも新型スマートフォンを発表する可能性が高く、実際に手に取ってみるのが楽しみだ。また、スマートウォッチや拡張現実(AR)グラス、ノートPC、イヤホンなどの興味深いウェアラブルも出展されるはずだ。

 また、今回もいたるところで人工知能(AI)が見られると予想されており、その多くはGoogleの「Gemini」をベースに、各メーカーが興味深い機能を追加したものになるだろう。米CNETの調査では、今のところ多くの人はスマートフォンのAI機能をそれほど高く評価していない。私たちは、いざ読者のみなさんがスマートフォンを買い換えようとする際に、本当に刺激的で革新的に感じられるようなユースケースや機能を探してみるつもりでいる。

 以下では、MWC 2025で期待される展示内容についてまとめておきたい。

スマートフォン

シャオミ

 Mobile World Congressで特に注目したいスマートフォンを1つ挙げるとすれば、「Xiaomi 15 Ultra」だろう。2024年の「Xiaomi 14 Ultra」のカメラには驚かされたし、数多くあるハイエンドスマートフォンの中でも飛び抜けていた。MWCでの発表が予想されている後継モデルであるXiaomi 15 Ultraに対する期待は大きい。

Nothing

 技術に対するデザイン主導のアプローチが魅力的なNothingが開催する、3月4日の発売イベントも楽しみだ。今回のショーの目玉になる可能性が高い「Nothing Phone (3a)」と、今回発表されるとうわさされている「(3a) Pro」には、QualcommのSnapdragonが採用される可能性が高く、これは従来のMediatekとのパートナーシップからの方向転換を意味する。

 同社の次期フラッグシップモデルである「Nothing Phone (3)」も2025年中に発売されるとみられるが、おそらく遅い時期になるはずだ。前モデルである「Nothing Phone (2)」の発売は2023年7月であり、2年ぶりの新モデルであることを考えれば、それなりのアップグレードを期待できるだろう。Nothing Phone (3)がMWCで発表される可能性は低いが、発売時のスペックに関するヒントに注意を払うことにしたい。

サムスン

 サムスンは、MWCに先立って2025年のフラッグシップモデルを発売したところだが、だからと言って「Galaxy S25」についての話題がないとは限らない。バルセロナで開催される今回のイベントは、同社がS25シリーズを欧州でお披露目する絶好の機会だからだ。1月のイベント「Unpacked」で予告されていた「Galaxy S25 Edge」についての追加情報が発表される可能性もある。

HONOR、ファーウェイなど

 「HONOR Magic7 Pro」や、3つ折りスマートフォン「HUAWEI Mate XT ULTIMATE DESIGN」などをはじめとして、他にも最近発売されたデバイスを取り上げるメーカーはあるだろう。

その他のデバイス

 MWCの中心はいつでもスマートフォンだが、「モバイル」のカテゴリーには、ほかにもノートPCからウェアラブルまで、さまざまな種類の製品が包含されている。

 MWC 2024で公式発表された中でも、特に刺激的だった製品の1つがサムスンの「Galaxy Ring」だった。スマートリング市場の競争は激化しており、OuraやUltrahumanをはじめとする各社が刺激的なスマートリングを提供している。今回のイベントは、新興企業や既存の大手メーカーがスマートリング市場への参入を発表する絶好の機会になるだろう。

 また2024年には、「Humane Ai Pin」や「rabbit r1」などをはじめとするスタンドアローン型のAIデバイスも登場した。この2つの製品はどちらも大きな関心を集めたが、どちらも実際にテストできる段階になると評判を落とした。実際、Humane Ai Pinのサービスは2月末で終了する。この新たなカテゴリーには、もう先はないのだろうか。

 CCS InsightのWood氏は、「可能性がないわけではない」としながらも、「しかし、この分野のデバイスはことごとく大失敗しており、この種のデバイスがいくつも発表されるとは考えにくい」と述べている。

 同氏はさらに、GoogleのGeminiやサムスンの「Galaxy AI」が改善されたことで、こうしたデバイスの機能の多くがスマートフォンに吸収されてしまったため、「こうした製品のチャンスの多くが蒸発してしまった」とも語った。

 まだ成長の余地がある分野のひとつが、空間コンピューティング、つまりスマートグラスだ。スマートフォンメーカーのOPPOがこの分野の注目企業になるかもしれないし、いくつもの小規模なメーカーが、MWCでスマートグラスをお披露目するかもしれない。この分野で発表される製品は、AI、マイク、カメラが組み込まれたスマートグラスから、「Apple Vision Pro」のようなゴーグル型のデジタルディスプレイまで幅広い可能性がある。

 またこの数年、IT分野のトレードショー(特にCES)に出展する自動車メーカーが増えている。MWCで自動車が展示されることは少ないが、2024年はシャオミが電気自動車を展示した。チップメーカーであるQualcommの存在を考えれば、その線でさらなる展示が見られるかもしれない。Qualcommは、自動車とモバイルを統合する技術の中心にあり、その用途はインフォテインメントから安全性の向上まで多岐にわたるからだ。

 また、ノートPCやタブレット、イヤホンもまず間違いなく展示される。この分野で特に注目すべきはレノボだろう。私たちの評価では、同社は前回のショーに参加したPCメーカーの中で最も際立っていた。今回のショーに何を用意しているのか実に楽しみだ。

AI

 2024年と同じく、今回のMWCでもそこら中でAIが見られるはずだ。では、今回は一体何が変わるのだろうか。

 Wood氏によれば、2024年の場合、AI機能が充実しているスマートフォンにはフラッグシップモデルが多かったが、今回はより幅広いデバイスにAIが搭載される見込みだという。「AI機能が低価格で手に入るようになるはずだ」と同氏は言う。これは、高級モデルだけでなく、ミドルレンジのスマートフォンにもAI機能が搭載されることを意味している(Appleが先日発表した、599ドル/日本では9万9800円の「iPhone 16e」がその例だ)。

 Appleは今回もMWCへの出展を見合わせているため、このショーはGoogleの独壇場になる。AIは会場の至るところで見られ、参加するすべてのスマートフォンメーカーとのパートナーシップで、Geminiのあらゆる最新機能が披露されることになると考えられる。一方で、各メーカーにとっては、すべてのスマートフォンがGoogleのAI機能を利用できるようになる中、AIでどうやって自社の製品を差別化するかが問題になる。

 サムスンのGalaxy AIがその典型例だが、今回のMWCで新戦略「HONOR ALPHA PLAN」を発表する予定のHONORからも、大胆な取り組みが明らかにされるはずだ。この戦略は、同社の全体的な方向性を定めるもので、AIを使用するデバイスのオープンで協調的なエコシステムを構築することが含まれている。

 すでに述べたとおり、今後スタンドアローンなAIデバイスが増える可能性は低く、今あるデバイスにAIを組み込んでいくトレンドがこれからも続くだろう。QualcommなどのチップメーカーはオンデバイスAIの利点を強調するだろうし、AIがいかに技術を変革し、改善するかを示す、刺激的なデモを見せてくれるかもしれない。2025年ではないとしても、近い将来には。

 2024年のMWCで筆者が気に入ったデモの1つに、AIがアプリベースの従来のインターフェースに取って代わる可能性があることを示した、Qualcomm、Brain.ai、Deutsche Telekomのパートナーシップがあった。今回も興味深いアイデアがないか、探してみるつもりだ。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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