マイクロソフトで働き始めて半年経ちましたんで雑感まとめ。
感じたことと言えば・・・
広くて大きくて、多様性がある
とくにいままで働いてきた会社はほとんどが小さかった(従業員200人以下)のでマイクロソフトのデカさにはつくづく驚かされた。
例えば・・・
カフェテリア
35個もある。それぞれのカフェテリアは小さくても4つぐらい、大きいのだと10ぐらいのお店が入っていて、いろんな国の食べ物が食べられる。インド、タイ、ベトナム、イタリア、日本、中国、そしてもちろんハンバーガーを代表とするアメリカン。ほとんどが地元のお店の出店。シアトル、べレビュー、レッドモンド周辺のお店がローテーションでいろんなカフェに入るので、お試しが出来るという点でうれしい。
メインキャンパスがあるRedmondとその周辺の町にあるオフィス全部を合わせた従業員はだいたい4万人ぐらい。そのうちの多くがカフェで食べるというわけだからこの規模になるわけですね。
さらに、最近はアメリカでも「ローカル推奨」がはやってて、素材などはできるだけ地元の農家から取り寄せよう、っという動きがある。マイクロソフトのカフェでも州内やお隣のオレゴン州にあるローカル・ファームから食材を取り寄せて使っている。
さて、気になるお値段はというと、他のIT企業だと食べ物も無料のところもあるらしいですが、マイクロソフトは有料です・・・支払はクレジットカード以外にも従業員のセキュリティーカードで支払ったり(お給料から引くパターン)ギフトカードもあるようです。お値段はお手頃で、チップを払わなくていい分、安く済みます。
駐車場
これだけ従業員が多いと朝夕の通勤ラッシュが大変。加えてシアトル方面への車と、さらにさらにべレビューとシアトルをつなぐ、ワシントン湖にかかる高速道路の橋の工事のため、そしてべレビューに向かう高速道路の幅を広げる工事のため、かなりの渋滞になる。それでも、普段の倍から3倍の時間を覚悟すれば行ける。私の場合は渋滞なしのスイスイなら15分なので、朝でも40分から最悪1時間を覚悟すれば車で出社はできる。
そんなわけで、かなりの数の車がキャンパス内に駐車してあります。私が停めるところは4階建ての駐車場で、電気自動車やカープール(乗合)の車は優先的に出口に近い場所に停められます。
通勤専用バス
だけど、マイクロソフトは出来るだけ個人の車での通勤ではなく、別の方法を奨励していて、その一つ手段がマイクロソフトの専用バス。
地域の主要な町には毎朝・夕、3本づつぐらい、観光用の大型バスが一度に4、50人を運んでいて、そういう大型バスを50台ぐらい所有しているらしい。最初はまさかそんな大げさな~っと思って聞き間違いだと思ってたけど、実際に町を走るバスの数を見て、こりゃ本当だわ~っと分った。
自転車とバスのコンボ技もありです。町の専用バス停まで自転車で行き、バスの荷室(スーツケースなどを放り込むスペース)に自分で自転車を入れ、降りるときは自分で出して、オフィスまでチャリ通。
ちなみにバスはあらかじめ予約をしておかないといけません。オンラインで時間と路線を選びますが、一日前とかに予約をしようとしても満席で却下されることもある。
キャンパス内シャトル
そして、通勤バスではないんだけど、キャンパス内を走り回る「シャトル」の数とサービスにも驚いた。レッドモンドのメイン・キャンパス、かなりの敷地面積で、高速道路の上に一本ほぼ専用の橋があるような状態で高速道路をまたいでビルが立ち並んでいます。自分が働いているのはビルディング6、南の方に位置しているけど、一番北にあるNorth Campusまで歩けと言われたら、まず間違いなく1時間はかかると思う(やったことはないけれど)。
なので、別のビルで会議がある時などは歩いてはいけません。キャンパスの中心にあるビジターセンターまで歩いて行ったら大人で15分ぐらい、子供を連れて歩いて行ったらもっとかかると思う。
なので、キャンパス内を専用シャトルがグルグルと走っています。シャトルはミニバンからセダン、電気自動車など様々なタイプがあるようで、受付に行って目的地を告げると、無線でシャトルが迎えに来てくれるよう手配してくれる仕組み。運転手さんたちはすでに退職したおじさんおばさんがパートタイムでやっているのが多いみたいでした。
そういうシャトルバスがひっきりなしに走り回っていて、面接に来た時に、なんなんだろう??っと疑問に感じてたけど、実際にキャンパス内を歩いてみてやっと理解できた。会議なんかでも歩くには遠すぎる場合があるわけだ。
自転車通勤のための設備
通勤といえば、会社が推奨する別の通勤手段が自転車。キャンパス内では自転車は車と車道を共有していて、当然ながら自転車が優先。いたるところにSpeed bump (速度を落とさせるための)があるし、駐車場の一部には自転車専用のケージとラックがある。また、その近くのビルには必ずシャワーが完備されていて、タオルが常設されている(使ったのはカゴに入れて業者がまとめて選択するようです)。
運動場
まぁ、とにかく広いしいろいろある。
そうだね~、もうちょっと若い頃に来てたら多いに活用してただろな~って思う、ホント^^;
でも、あんまり使われている様子はないぞ・・・ww
人種
アメリカだから多人種は当たり前だけど、とくに北西だからなのか、アジア人の多さが目につきます。シアトル周辺の人種構成は、1/4がアジア人とのこと。当然、中・印がそのほとんどです。それからいわゆる白人でもヨーロッパからの人も多い。私が働くSkype/LyncのSkypeがもともとヨーロッパの会社だったこともあるからか、いろんな国の言語が聞こえてきます。
女性はどちらかというと他のIT企業に比べ少な目だと聞きます。それでもたとえばテスト部門などではインド系の女性がとても多いです。
アジア人といえば、私も人生で初めて(アメリカで・・ですが)日本語が話せる同僚が出来ました。今まで東海岸にいたときは日本人は私だけ、という状況が過去20年間ずっとだった。今は廊下でちょっと日本語で立ち話が出来たりする機会があって逆に新鮮!
学ぶ機会の多さ
「人」に関連して言えることだけど、これだけの人間が何かを学んだり、学んだことを共有したりするわけだから、人の間を行き来する情報の量たるや膨大なものに!単純に、一人ひとりが学習したことを発信したり共有したりしようとしただけでも、それを吸収する機会は一個人にとっては圧倒的な規模です。
キャンパスには会議に特化したビルもあり、数十から数百の聴衆を前にプレゼンできるような設備もある。それだけでも、ホテルの会議ホールみたいな設備になっていて驚いた。
ワークショップのようなものも常に催されていて、個人レベルで参加できるようになっている。私も最近アルゴリズムに関してのセミナーに行ってきた。ただ、通常の業務や家庭とのバランスもあるんであまり頻繁にはいけないけど学習意欲と時間がある独身エンジニアなんかにはそれこそ「もう一つの大学」と言っていいぐらいの環境かもしれません。
そんな私は、半年経ってようやく「カルチャーショック」から立ち直って、生産的な従業員の一人になりつつあるような気がします。わざわざ大陸を横断して、家族を引き連れて来てよかったな~っと思う今日この頃。