捕まえようにも特定不可なので捕まりません...
ファイル交換サービスなどを用いて著作権侵害行為をすると、ISPからユーザーの身元を特定できるIPアドレスを始めとした個人情報が開示され、犯人逮捕に至るケースが常日頃から報道されていますが、これを絶対不可能にしようという理念を掲げるスウェーデンの政党のPiratpartietから、なんでも完全匿名にて利用可能なISPサービスが立ち上げられますよ。
このISPを利用するユーザーは、そもそも最初からインターネット上では匿名スタンスのままで接続するため、たとえ違法なファイル共有に手を染めていると指摘があったとしても、ISPでは各ユーザーのオンラインでの活動状況を特定する手段を持たないため、ほぼ完璧なるプライバシーの保護を実現できるとアピールされています。ISP利用料金は政党の運営資金に充てられ、利用者の増加に伴って、どんどんと政党も力をつけていきたい考えなんだとか。
ちなみにこの新ISPのサービスインに関する正式発表はまだありませんが、いざ提供開始と同時に利用者が殺到して、過度の著作権保護姿勢を非難するPiratpartietへの支持が実質的に拡大していくことが大いに懸念されてもいるそうです。違法コピーや海賊行為がはびこる中で、ネットの匿名性や自由をどこまで認めるのかは、世界でも意見が分かれる難しい論点のようですね...
Rosa Golijan(原文/湯木進悟)