原子の百万分の1ぐらいの揺れですが、このウルッとくる瞬間をカメラは見逃さなかった!
ノーベル賞モノの大発見と物理学会騒然。重力波初観測の発表は科学、人類、そしてこのお方にとっても大きな大きなニュースでした。今回紹介するのは、この発見で立証されたインフレーション理論の主提唱者のひとり、アンドレイ・ドミトリエヴィチ・リンデ( Andrei Dmitriyevich Linde)スタンフォード大教授です。教授は佐藤勝彦氏、アラン・グース氏がこの理論を提唱した翌1982年に独自の新モデルを発表し多大な影響を与えました。
この動画では、発表前にカオ=リン・クオ(Chao-Lin Kuo)同大准教授がバックパック背負ってご自宅の戸口にサプライズでお邪魔して、氏が生涯待ち焦がれてきたビッグニュースを口頭で直接伝えた瞬間をおさめています。
クオ准教授は今回南極のBICEP2望遠鏡で初めて重力波、つまり時空の揺れ―「ビッグバンで起きた最初の揺れ」―の観測に成功したチームの一員。
(ワインで乾杯後の談話。1:17~)「ここで話題にしてるのは、ビッグバン直後の何十億・何十億・何十億・何百万分の1秒の話さ。ビッグバンの顔(姿形)が、重力波(手をニョロニョロ動かす)に乗っかったイメージとして残ってるんだ、純粋な量子重力の特徴としてね。これが揃わないと理論は完結しない。
もしこれが本当なら、自然の解明がとてつもないスケールで飛躍する、まさに世紀の瞬間だ。いんやートリックとかじゃないといいんだが。
僕はずっとこんな思いを抱えて生きてきた。『トリックに騙されてるだけだったらどうする?』、『自分は、それがただ美しいから、信じたいだけなんじゃないか?』、『What if…What if…』―だからこういう証拠があるととても気が楽になる…いや本当に本当に助かるよ。
JESUS DIAZ(原文/satomi)