虹色うんちさん、こんにちは。
うんちの色はさまざまな要因で決まります。大抵の場合、体の異変というよりは、あなたが最近食べたものに関係があります。もちろん、心配なときは医師や専門家に相談してください。
今回は「Examine.com」の医療編集者 Spencer Nadolsky 博士と、David Dragoo 博士に、詳しい話を伺いました。
うんちの形が教えてくれること
うんちの形を類型化したチャートがあります。「私が便秘患者などの診察で使っている『Bristol Stool Chart』というチャートがあります。このチャートは、理想的な便の状態を教えてくれます」（Nadolsky 博士）
Bristol Stool Chart とは？ Wikipediaに載っていました。
あなたのうんちも、このチャートのどれかに当てはまるはず。以下、それぞれの類型タイプの説明です。
- タイプ1＆2：あなたは便秘です！ 石ころや、ゴツゴツしたソーセージみたいな形のうんちで、排出するのに苦労するようなら、あなたは何らかの不調を抱えています。便秘は苦しいものですが、原因や解消法もさまざまです。医師に相談してください。診察は基本的に、あなたのお腹を押してみるようなもので、お尻の穴に指をつっこんだりはしないので安心してください。
- タイプ3＆4：よくできました！ あなたは健康です。形がソーセージそっくりで、表面もなめらかなうんちは、まさに理想的です。毎日こんなうんちが出ているなら、あなたの生活は健康的です。
- タイプ5、6＆7：軟らかい小さなつぶ、どろどろのかたまり、茶色いおしっこ、みたいなうんちが出たら「下痢」の予兆、もしくは下痢そのものです。食べたものが悪かったのかもしれません。何らかの病気の可能性もあります。ここから先は医師の判断が必要です。
このように、うんちの形、サイズ、軟らかさは実にさまざま。一時的な異変ならそれほど心配はありません。しかし、2日以上お腹の調子が悪いなら、医師に相談すべきでしょう。
うんちの色が教えてくれること
うんちの色を読み解くのは難題です。例えば、少しばかり赤黒くても心配はありません。Dragoo 博士は次のように説明しています。
「便の色と硬さは、重要な健康のバロメーターです。血のついた便は痔やガンの兆候でもあり、最も注意すべき指標のひとつです。とはいえ、ほんのり紫色や赤色がかった便は、おそらく、最近ビーツを食べた証拠にすぎません。緑色のうんちは良くないサインです。消化管における胆汁分解に問題があるかもしれません。医師の診察を受けてください。自分の便をよく観察することは健康維持にとても重要です！」
Nadolsky 博士も、うんちの色についていろいろ教えてくれました。
「ビーツやアイスキャンデーを食べると、赤黒や、赤味がかったうんちになります。血の色に似ているので心配になるかもしれません。鉄分の入ったサプリメントも便を黒っぽくします。一方、真っ黒なタール色の便が出たら、消化管出血の兆候です。また、胆管に問題があれば、便は茶色や黄色ではなく「粘土色」になります。
便の色が気になったら、食べたものを思い出してください。見慣れない色の便が出ても、40時間以内にビーツのサラダを食べていたなら、たぶんそれが原因です。ただし、原因がわからなかったり、胃腸がおかしな動きをしていて、痛みを伴うようなら、医師に相談してください」
直腸粘液について
「直腸粘液」という言葉を知っている人はめったにいません。これは、括約筋のベストフレンド。粘液といっても鼻水みたいなものとは違います。いわば、うんちのための潤滑油です。もし、うんちがなかなか出てこず、おしりが乾いているように感じたら、直腸粘液の分泌が足りていないのです。水のないウォータースライダーには乗りたくないでしょう？ 直腸粘液がなければ、うんちは出てきません。
おしりから溢れだすほどは必要ありませんが、腸が健康的に動けるだけの分泌量は必要です。とはいえ、うんちに大量の粘液がついているようなら、何か健康上の問題を抱えています。医師に相談してください。腸が詰まっている感じがしたら、食事を変えること。
おそらく、水分が足りないか、食べる量が少ないのでしょう。オオバコの皮は、繊維の摂取にちょうどいいとされています。もちろん、普段の食事の中で繊維を摂るのが理想です。水の味が苦手な人は、こちらのガイドが役にたちます。適切な水の摂取量がわからない人はこちらを参考に。
胃腸の調子を整えるのはそれほど難しくありません。また、うんちの形や色が少しおかしくても、それほど心配しなくてOK。ただし、本当に気になる時は医師に相談すること。とはいえ、ビーツを食べた後に赤いうんちが出ても、心配はいらないことがわかったでしょう。
Adam Dachis（原文／訳：伊藤貴之）
