2審もアップル側に賠償命じる 知財高裁、特許権侵害認定
米アップルの携帯音楽プレーヤー「iPod」のスイッチに使われている技術が、自身の持つ特許権を侵害しているとして、発明家の斎藤憲彦さん(57)がアップルの日本法人に100億円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、知的財産高裁(飯村敏明裁判長)は24日、一審に続いてアップルによる特許権侵害を認め、約3億3千万円の支払いを命じた。
対象は「iPod classic」など5機種。円形のタッチセンサーと複数のボタンを組み合わせた「クリックホイール」と呼ばれるスイッチを備え、表面を指でなぞって押すことで楽曲の選択などを操作できる。
飯村裁判長は一審・東京地裁と同様、アップルの製品の技術が斎藤さんが持つ特許の技術的範囲に属すると判断。一審とほぼ同額の約3億3千万円の支払いを命じた。
斎藤さんは判決後に記者会見し、「金額は満足いかない部分があるが、発明を認めていただいたことは感謝している」と述べた。