「進学で人口流出」12道県で加速 効果薄い23区定員規制
エビデンス不全 地方創生の虚実(4)
「将来は博士号をとりたい」。徳島大学で学ぶ藤井優花さん(20)は地元の徳島県の出身。祖父をがんで亡くしたことなどから内視鏡や顕微鏡を使った研究に興味を持つ。
徳島大は青色発光ダイオード(LED)の研究成果でノーベル賞を受賞した中村修二氏の母校。現在、地域の産学官が結集して光技術の専門人材を育成する計画の拠点になっている。国は2018〜23年度、県に計29億円を投じた。
誤算は藤井さんのような県内...
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硬直的な政策が日本の手足を縛っている。政府も地方自治体も甘い見通しで無駄を膨らませるばかりか、事後検証もおざなりで迷走を断ち切れない。エビデンス(根拠)を軽視する政治と行政の病理を解き明かす。