佐倉市複合施設で異臭 22日から休館 地下の広範囲に汚水
完了しました
佐倉市は25日、市の複合施設「夢咲くら館」で異臭が確認され、22日から臨時休館していると発表した。西田三十五市長は「異臭の原因は地下に広範囲にたまった汚水とみている」とし、26日以降に詳しい原因の調査を行うという。
同館は2023年3月4日に総工費28億円をかけて開館した地上2階、地下1階の施設。図書館や子育て交流センター、カフェのほか、郷土資料が保管・展示されているフロアがある。
20日に託児室の保育士から「下水臭がする」との報告が市にあり、地下の図書館下にある「ドライピット」と呼ばれる点検用の空間(約990立方メートル)を確認したところ、ほぼ全面にトイレから汚水が流れ込んでたまっていたという。
市の説明では、トイレからの汚水は本来、同じ地下にある汚水槽にたまり、ポンプで1階の下水管に流れる仕組みになっている。市は「通常はドライピットに汚水がたまることはありえない」としており、ポンプなどの排水設備に不具合が生じた可能性があるとみている。
異臭による利用者や周辺住民の健康被害は今のところ確認されていないという。市が機械設備工事を担当する業者に問い合わせたところ、復旧まで20日間は要するとの回答があったという。
西田市長は記者会見で「一日も早い原因究明をして、市民の皆様に安心安全を届けられるよう努力する」と話した。