「電王戦」プレマッチ。。米長永世棋聖、大敗。
昨日行われました、将棋電王戦プレマッチ
~米長邦雄永世棋聖が「将棋倶楽部24」でボンクラ-ズと早指し対局 ~
御歳68歳。現・将棋連盟会長でもある米長永世棋聖が
引退から8年の時を経て、コンピューターソフトとの対戦を決意。
来年の1月14日(土)に行われます
将棋ソフト代表・ボンクラ-ズとの「電王戦」を前に
まずは持ち時間15分(使いきったら1手60秒)の早指しで腕試し となりました。
先手はボンクラ-ズ。
その初手は初手の王道▲7六歩でした。
さあ注目の米長永世棋聖の2手目は。。。。
角道を開けるでも、飛車先を突くでもなく
トリッキーな6二玉。
事前にクイズとして出題されていたという2手目。
そこに米長永世棋聖一流のサービス精神、あるいは作戦があったのか
いずれにしろ、この2手目が最初で最後の見せ場になろうとは。。
27手目▲6五飛。
上図での持ち駒
▲ボンクラーズ: 桂、歩
△米長永世棋聖: 桂、歩
先手・ボンクラーズは四間飛車。
後手・米長永世棋聖は居飛車に構える「対抗形」となり
米長永世棋聖が22手目に△9四歩と突いてから
6筋で桂馬の交換を成立させたボンクラーズが、以降
駒を軽快に捌いていく展開に。
59手目▲4一銀。
上図での持ち駒
▲ボンクラーズ: なし
△米長永世棋聖: 桂2、歩2
見晴らしよいポジションに飛車を置き
9六から角をのぞかせてから米長金に銀をあわせるボンクラーズ。
米長永世棋聖は防戦一方に。
65手目▲3二金。
上図での持ち駒
▲ボンクラーズ: 歩
△米長永世棋聖: 銀、桂2、歩2
左辺での攻撃が一巡したところで
今度は米長陣営の右辺制圧にむかうボンクラーズ。
あっという間に
角、金、桂馬が詰まれた米長永世棋聖は次に△3四銀。
覚悟を決めて捌きあいに。。
駒が全く前進できず、頭をかかえる米長永世棋聖。
すでに終盤戦。将棋ソフトの終盤力は圧倒的な強さ。。。
【 投了図・85手目▲6七金 】
投了図での持ち駒
▲ボンクラーズ: 金、歩
△米長永世棋聖: 桂、歩2
結局
一番敵陣に迫った米長永世棋聖の駒は玉だったという
皮肉な模様が投了図となり、ボンクラーズの圧勝となりました。
私も将棋ソフトは「激指」先生に教わってますが
やはり正確無比な終盤だけでなく、実はソフトは序盤も強烈に強く
力戦調の出だしとなると、しらみつぶしに手を読むソフトの独壇場となり
ちょっとした駒組のすきを突かれ、手を作られ、大敗。。というパターンに
相当痛い目にあっています;;;
個人的にはソフトには定跡手順での進行でいくのが
一番有効に思いますが、来年の本番「電王」戦での米長永世棋聖の対策が
今から楽しみであり、気になるプレマッチとなりました。。。
巻き返しに期待しましょう。