日本人の妻とフランス人の夫との離婚訴訟で、東京家裁は7月7日、親権者を妻とし、離婚を認める判断を示した。別居から約4年、提訴から約3年間が経過していた。この間、夫は「子どもを誘拐された」などと主張し、2021年夏には都内でハンストを実施するなどし、国内外のメディアで報じられていた。 判決後、被告である夫は「日本は、国際的に保障された子どもの権利に敬意を払っていない」などと述べ、控訴の意向を示した。 原告となった妻は「裁判で勝訴しても、(夫が)国を巻き込んでメディアなどで事実と異なる主張をしてきた事実、それによってどれだけ恐怖を味わったかに変わりはなく、悔しさが残ります」と話した。 この夫婦の離婚をめぐっては、一般の夫婦の離婚訴訟では異例とも言える報道が国外でもなされ、ネットでは妻や子の実名や写真が広がり、誹謗中傷も書き込まれる事態となっている。 ●裁判の争点、判決は 夫婦は2009年に婚姻
