16日の衆院選と同時に行われた最高裁判所裁判官の国民審査で集計ミスが相次ぎ、当初の発表から最終的に97万票が修正されたことが分かった。 10人全員が信任される結果に変わりはなかったが、総務省は「これほど大規模なミスは珍しい」としており、専門家は、国民審査に対する関心の薄さもミスの一因だと指摘している。 国民審査は、罷免すべきだと思う裁判官がいれば、投票用紙にあらかじめ記載された裁判官名の上に「×」印を付ける方法が採られており、無印は信任とみなされる。同省は17日午前に審査結果を発表したが、その後、東京や静岡、福岡など1都6県の選管から集計ミスの報告が相次いだ。 最も影響が大きかったのは静岡県沼津市。10人の裁判官それぞれについて、罷免票が約6000票、信任票は約8万5000票だったのに、これを逆にして県選管に報告していた。投票した市民の9割超が全員の罷免を求めるという“異常事態”だったが、