兵庫県公安委員会が、暴力団に用心棒代を支払っていたとして県内の露天商ら約200人でつくる「兵庫県神農商業協同組合」の名前を公表したことに関連し、県警暴力団対策課は30日、取材した朝日新聞の男性記者(30)を威迫したとして、露天商の同県加西市、伊藤哲也容疑者(48)を脅迫容疑で逮捕した。 容疑を認めているという。 発表では、伊藤容疑者は29日午後1時5分頃、記者の携帯電話に電話をかけ、「大げさに書きやがって」「こっちにも家族はおるねんぞ。あんたの家族も1週間以内に終わらせたる」などと脅した疑い。 朝日新聞は27日夕刊で、公安委が組合名を公表する方針を報道した。県警によると、記者は組合幹部に取材する際、携帯番号を伝えていた。伊藤容疑者は組合員ではないという。 朝日新聞社広報部は「記事に関して記者を脅迫することは許し難い行為であり、厳正な捜査を求めます」とコメントしている。