こんにちは!ジョージア西部のサメグレロ地方を2週間旅した、世界半周中ののぶよ(@nobuyo5696)です。
(世界半周についてはこちらの記事へどうぞ。)
「サメグレロ地方」と聞いて何か具体的なイメージが浮かぶ人は、この世界にいったいどれくらいいるのでしょうか(笑)
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ジョージア国内においても、かなり地味な存在であるサメグレロ地方。
行政区分的には、お隣の旅行の定番エリア・スヴァネティ地方と同類に扱われ、どうしても日陰の存在となってしまっています。
そんな「ジョージアの鳥取島根(失礼)」的なエリアに、2週間もなぜ滞在したかというと、単純に素晴らしかったからです。
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滝や渓谷など手つかずの大自然や、ジョージアの地方部らしいのどかな村々、ソ連感漂うディープな都市まで…
中世の見張り塔やコーカサスの山々の絶景など「分かりやすい観光スポット」が無いだけで、サメグレロ地方の観光地としてのポテンシャルはもの凄く高いのです。
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日本人でここまでやって来る人がどれだけいるのか知りませんが、ジョージア旅行中に時間に余裕があるならぜひ足をのばしてみたい見どころがたくさんあるサメグレロ地方。
今回の記事では、おそらく日本で初めて(?)この隠れたエリアの魅力を解説していきます。
名付けて、「サメグレロ地方観光でしたい10のこと」。
観光スポットや名物グルメ、格安で出来る田舎暮らし体験まで…
とにかく、サメグレロ地方の魅力を余すところなくお伝えするものとなっているはず!
英語ですらほとんど情報がないエリアでもあるので、実際に訪れる際のヒントとなれば嬉しいです!
サメグレロ地方観光でしたい10のこと
1:優雅さとソ連感の融合?ズグディディのカオス感に包まれる
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サメグレロ地方最大の都市で、観光・滞在の拠点となるのがズグディディ(Zugdidi / ზუგდიდი)。
かつては「ミングレリア」と呼ばれ、ジョージアとは別の国として自治が行われていたサメグレロ地方における、文化・経済の中心地です。
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ミングレリア王家として絶大な権力を誇ったのがダディアニ家。
その統治は19世紀末まで続き、当時の栄華が香る見どころが現在でも残されています。
サメグレロ地方にはダディアニ家にまつわる名所が多くあるので、名前だけでも覚えておくのがおすすめです!
ダディアニ家にまつわる見どころだけをピックアップすると「ズグディディ=優雅な町」というイメージを持ちますが、実際のところは全くそんなことはありません。
なぜなら、ズグディディはジョージア国内で最もソ連時代の雰囲気を色濃く残した町の一つであるため。
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トビリシやバトゥミなどジョージア他都市では、モダンな建物を建てたり、お洒落な町並みを再開発で整備したりとキラキラ化に躍起になっていますが、ズグディディはとにかく我が道を行くスタイル(笑)
30年前から全く変わっていない共同住宅が連なる中心街を歩いていると、もはや清々しく感じるほどです。
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ダディアニ家の歴史スポットめぐりも、ソ連感を感じる散策も楽しめるズグディディ。
物価も安く、周辺の見どころへの交通も充実しているので、サメグレロ地方旅行の拠点としてもおすすめな町です。
2:エングリ・ダムのターコイズブルーに感動する
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ズグディディからの日帰りで訪れることができるエングリ・ダム(Enguri Dam / ენგურის კაშხალი)は、ソ連時代に整備された巨大なアーチ式のダム。
コバルトブルーの湖面は、まるで大量の絵の具を溶かしたように鮮やかで、どこか毒々しささえ感じるほどです。
当時は世界で二番目の規模を誇ったダムで、ソ連の技術が凝縮されたものとなっています。
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言ってしまえば「ただのダム」なのですが、ジョージア政府主導の観光地化プロジェクトが進められているエングリ・ダム。
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・ダム・ミュージックフェス
・ダム・ケーブルカー
・ダム・バンジージャンプ
などなど、キラキラ&ヨーロピアンなものが大好きなジョージアという国が考えることなので、もう常識の範疇を越えています(し、実現する可能性はゼロだと思います)。
コバルトブルーの絶景も、そこはかとないB級感も面白いエングリ・ダム。
キラキラ輝く未来を想像しながら散策するのがおすすめです!
3:インツラの滝でちょっぴり恐怖体験
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ズグディディの北部に位置するインツラの滝(Intsra waterfall / ინწრას ჩანჩქერი)は、日帰りで自然を感じられるおすすめスポット。
エメラルドグリーンに輝く滝つぼと、映画・「もののけ姫」さながらの緑に包まれた渓谷美を楽しむことができます。
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滝自体はとても美しく癒されるのですが、実はインツラの滝の上部にはちょっと不気味な洞窟があり、周辺の空気もなんとなく異質でした。(のぶよはそういうスピリチュアル系とは縁がない人ですが)
人の姿が全くない滝周辺は、水音だけが支配する静寂の世界。
周囲の薮からは獣(だと信じたい)が「ガサガサッ」と動く音がしたり、真っ暗な洞窟の入口には赤と白の布が絡まっていたりと、日本のホラー映画もびっくりな雰囲気です。
もしかしたら、ジョージアの山奥で本物の「もののけ」に出会ってしまうかも……
4:ルヒ城塞からアブハジア共和国を眺める
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ズグディディからわずか10kmほど行くと、未承認国家として勝手に独立を宣言したアブハジア共和国との境界線があります。
一般の旅行者がアブハジア共和国を訪れる際はリスクを覚悟しなければいけないもの。
・ジョージア政府の実効支配が及んでいない
・特別なビザが必要
など、ハードルはやや高めです。
ジョージア領内に留まりながらアブハジア共和国の風景だけでも見たい人におすすめなのが、ルヒ城塞(Rukhi castel / რუხის ციხე)。
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アブハジア共和国との境界まで1kmという立地の廃城塞で、目の前にはアブハジアの緑あふれる風景が広がります。
「国境」検問所付近に掲げられたアブハジア「国旗」が肉眼でも確認できるほどの近さですが、ここはジョージア領内。
個人でのアクセスも簡単&危険もないので、ニッチな所を攻めたい人にはおすすめです。
5:マルトヴィリでサメグレロ地方の信仰に触れる
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サメグレロ地方東部エリアの観光・滞在の中心となるのがマルトヴィリ(Martvili / მარტვილი)。
町を見下ろす高台に建つマルトヴィリ修道院がシンボルの小さな町です。
もともとは地元の人々が信仰の対象とした一本の楢の木があった場所で、キリスト教受容後に修道院として機能するようになりました。
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現在残る聖堂は10世紀頃に再建されたもので、内部は壁から天井までびっしりとフレスコ画が覆いつくす神聖そのものな雰囲気。
800年ほど前のオリジナルのフレスコ画は色褪せた部分もあるものの、それこそが長い歴史を証明しています。
マルトヴィリの町には旅行者に必要な施設が一通り揃っており、周辺には他にも見どころが点在しているので、観光・滞在の拠点としても便利です。
6:バルダ渓谷をハイキングして自然を満喫する
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マルトヴィリからの日帰りトリップにおすすめなのがバルダ渓谷(Balda Canyon / ბალდის კანიონი)。
サメグレロ地方を代表する渓谷美が見られる場所で、三角柱の苔むした岩を流れ落ちるカグの滝がハイライトです。
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マルトヴィリ近郊の渓谷と言えばマルトヴィリ渓谷が有名ですが、あちらは観光地化が激しすぎて少々残念なスポットとなってしまっているよう。
一方のバルダ渓谷は、手つかずの大自然に手軽に触れられるスポット。
観光客の数もかなり少ないので、穴場の見どころだと言えるでしょう。
7:格安で田舎暮らしを体験する
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古き良きジョージア地方部の素朴な風景もサメグレロ地方の魅力の一つ。
せっかくここまでやって来たなら、この地域の伝統家屋を改装した宿で田舎暮らし体験をするのも楽しみの一つです。
ゲストハウスやホステルなど様々なタイプの宿泊施設がある中で、のぶよのおすすめはマルトヴィリにあるカルマ・ホステル(Karma Hostel)という宿。
温かみのある雰囲気で、他の旅行者との交流が楽しめます。
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カルマ・ホステルがあるのは、マルトヴィリ中心街から少々離れた集落で、食事は地産地消のオーガニックフードが基本。
「THE・ジョージアの田舎」といった感じの集落を散策したり、宿の敷地内を歩き回る動物たちと触れ合ったり、一日中庭のハンモックに揺られたり…
「何か特別なことをしなくても心が満たされる」という地方部ならではの生活の良さに気が付くはずです!
8:ノカラケヴィ遺跡で1500年前にタイムスリップする
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サメグレロ地方の豊かな歴史に触れたいなら、ノカラケヴィ(Nokalakevi / ნოქალაქევი)にはぜひ足を運びたいもの。
ジョージア語で「かつて町があった場所」という地名の通り、約1500年前のビザンツ帝国支配時代にこの場所にあった要塞都市の跡地です。
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三方を川に、もう一方を山に囲まれたノカラケヴィは、天然の要塞そのもの。
観光のハイライトとなる城壁からの眺めは圧巻で、当時キリスト教が主軸となっていた社会を象徴するかのように、初期キリスト教建築の教会が残っています。
9:大自然に囲まれたワイルドな温泉でリラックスする おすすめ!
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ノカラケヴィの遺跡とセットで訪れたいのが、近くにこんこんと湧く名もなき天然温泉。
(のぶよは勝手に「ノカラケヴィ温泉」と名付けました)
石灰を多く含む泉質のお湯はかなり熱く、辺りには温泉特有の硫黄の匂いが立ち込めています。
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源泉付近はかなり熱いので、すぐそばに流れる川の水を引き入れた手作り温泉を楽しむのが地元流です。
全くもって観光地化されておらず、知る人も少ないたノカラケヴィ温泉は、「ワイルド」という言葉がどこまでも似合う場所。
清流の流れと鳥の鳴き声を聞きながら、極上の時間を過ごすことができる超・超・超おすすめのスポットです。
10:サメグレロ地方の名物グルメを味わう
ジョージアは小さな国ですが、山がちの地形やかつては一つの国ではなかった歴史も影響して、各地域で食文化が異なるのも忘れてはいけません。
中でもサメグレロ地方の名物グルメはかなり独特で、他地域とは一線を画しています。
ここでは、旅行の際にチェックしたいサメグレロ地方の名物グルメをいくつか紹介していきます!
チーズの洪水!メグルリ・ハチャプリ
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ジョージアの国民的グルメとして不動の人気を誇るハチャプリ(Khachapuri / ხაჭაპური)。
いわばチーズパンのような料理の総称で、ジョージアの中でも地域によって形や具が異なるのが特徴的。
日本で言うラーメンのような立ち位置のグルメと言えるでしょう。
サメグレロ地方にも独自のハチャプリがあります。
その名も「メグルリ・ハチャプリ(Megruli Khachapuri / მეგრული ხაჭაპური)」。
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日本で「ジョージアのハチャプリ」というと、上の写真のように船型&卵がのっているアジャルリ・ハチャプリが有名ですが、メグルリ・ハチャプリは完全なる円形です。
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円形のハチャプリと言うと、お隣イメレティ地方名物のイメルリ・ハチャプリが有名ですが、メグルリ・ハチャプリは上に「スルグニ(Sulguni / სულგუნი)」というサメグレロ地方名産のチーズがのせられるのがポイント。
生地の中にも上にもチーズがのっているメグルリ・ハチャプリは、チーズ好きなら絶対に好きになる贅沢な一品。
かなり重たい&量が多いので、一人で食べきるのはなかなか難しいのがネックです。
激辛文化にひたる!メグルリ・ハルチョー / オーストリ おすすめ
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サメグレロ地方の食文化を語る際に覚えておきたいのが、スープ料理や煮込み料理などが激辛であること。
ジョージア料理ではスパイスを多用することが多いのですが、一般的にはあくまでも「スパイシー」と言った感じです。
一方のサメグレロ地方では、「激辛」という言葉がぴったり当てはまるような、唐辛子たっぷりの料理が好まれるのです。
・ハルチョー(肉とくるみのスープ)
・オーストリ(ビーフシチュー)
・アジャプサンダリ(ナスの煮込み)
など、ジョージア全土で食される定番料理の数々も、サメグレロ地方の人の手にかかるととにかく激辛になるのがポイント。
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「メグルリ(Megruli) ○○ (=サメグレロ風○○)」と書かれているのをメニューで見つけたら、とにかく激辛である可能性が高いので、苦手な人はご注意を。
店員さんもよそから来た風貌の人には「ツハレ!カルギ?(辛いけど大丈夫?)」と尋ねてくれる場合もある(そうでないこともある)ほどで、「どうせちょっと辛いくらいでしょ」なんて余裕に思っていると痛い目に合います(経験談)。
なぜジョージア国内でサメグレロ地方(とアブハジア共和国)だけに激辛文化が根付いたのかというと、気候に関係があるそう。
一年を通して温暖湿潤なサメグレロ地方では、かつてマラリヤなどの伝染病が流行しました。
その際に「辛いものを食べれば病気にならない」という噂が広まったことが、激辛文化の始まりだそうです。
とろとろな不思議食感!ゴミ / エラルジ
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サメグレロ地方の食文化でもう一つ独特なのが、トウモロコシ粉を使った料理が主食として食べられること。
代表的なのがゴミ(Ghomi / ღომი)で、トウモロコシ粉をお湯で炊いてお粥のようにしたものです。
味付けが一切されないため無味&ドロドロした食感のゴミは、のぶよ的には「うっ…これ無理なヤツ…」となりましたが、好きな人は好きかもしれません。
ゴミと似た料理でエラルジ(Elargi / ელარგი)という料理もあり、こちらはゴミにチーズをまぜてのび~るようにしたもの。
食感は多少違えど味は一緒なので、のぶよはあえて挑戦しませんでした。
お土産にぴったり!アジカ / メグレリアン・ソルト
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サメグレロ地方の激辛食文化に関してはすでに紹介しましたが、その秘密とも言えるのが調味料。
ジョージア国内でもサメグレロ地方でしか買えないのが、「メグレリアン・ソルト(Megruli marili / მეგრული მარილი)」と呼ばれる赤茶色の塩。
各種ハーブやスパイスと次に紹介するアジカを配合した塩は、見た目の通りピリッとした辛さが特徴的です。
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もう一つ、サメグレロ地方で絶対に忘れてはいけないのがアジカ(Adjika / აჯიკა)という調味料。
赤唐辛子やニンニクをメインに各種スパイスを調合して練り合わせたもので、こちらは見た目通り激辛です。
ジョージア他地域では、このアジカを乾燥させたものがポピュラー。
一方で、サメグレロ地方伝統の練りたて「生アジカ」は、辛さも風味の良さも比べ物になりません。
サメグレロ地方の市場ならどこでも見かけるので、ちょっとしたお土産にもぴったりですよ!
サメグレロ地方旅行のプランニングのポイント・アドバイス
温暖な気候のサメグレロ地方は、ジョージア山間部とは異なり、1年を通して観光を楽しむことが可能なエリア。
他都市からのアクセスも悪くなく、周辺のエリアと組み合わせて観光するのもおすすめです。
ここからは実際にサメグレロ地方を訪れる人向けに、旅行プランニングの際のアドバイスをしていきます!
①観光・滞在の拠点は2か所に分ける
サメグレロ地方の見どころを上手にまわるためのポイントは、以下の2都市を中心としたエリアに分けて計画すること。
・ズグディディ(西部エリアの拠点)
・マルトヴィリ(東部エリアの拠点)
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【ズグディディ】
サメグレロ地方最大都市のズグディディは、サメグレロ地方西部&北部エリアの観光の拠点にピッタリな都市。
トビリシ/クタイシ/バトゥミなど他地域の都市から直行マルシュルートカ/鉄道路線もあるため、アクセスはサメグレロ地方内で最も便利です。
近郊の見どころへのマルシュルートカも全てズグディディ発着なので、この町を拠点に数日滞在するのがおすすめ。
ズグディディは、スヴァネティ地方のメスティアへアクセスする際の拠点になる町でもあるため、移動途中に立ち寄って観光することもできます。
他都市~ズグディディ間のアクセス・交通情報詳細はこちらへどうぞ!
【マルトヴィリ】
アクセス面ではズグディディにかなわないものの、旅行者向けの施設がそろったマルトヴィリは、サメグレロ地方東部エリアの観光拠点として便利な町。
マルトヴィリに滞在しながら、周辺の見どころへマルシュルートカでアクセスすることも可能です。
マルトヴィリからお隣イメレティ地方のクタイシへと抜けることもでき、クタイシ近郊の見どころに立ち寄りながらの移動も可能です。
他都市~マルトヴィリ間のアクセス・交通情報詳細はこちらへどうぞ!
②他エリアとの組み合わせプランもおすすめ
サメグレロ地方を単体で訪れようと考える旅行者は、かなりニッチなところを攻めるタイプでしょう(笑)
一般の旅行者は、他エリアの観光と組み合わせてのサメグレロ地方旅が、移動の効率的にもおすすめです。
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サメグレロ地方と組み合わせてプランニングがしやすいのが、ジョージア西部の3つのエリア。
と、どれもそれぞれ異なる魅力を放つ素晴らしいエリアばかり。
旅行がより充実したものとなりそうです!
③ジョージア文字は読めた方が良い
「ジョージアの鳥取島根」なサメグレロ地方には、ご想像の通り外国人観光客はほとんどやって来ません。
観光地化されているわけもないので、英語の通用度は絶望的。
ジョージア語(かロシア語)の基本的な表現は覚えておくに越したことはありません。
他にも、ジョージア文字をある程度読めるようにしておくのがおすすめ。
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というのも、マルシュルートカの行き先表示やレストランのメニューに至るまで、ほぼすべてがジョージア文字表記オンリーなため。
こんなところまでやって来る旅行者は、ある程度はジョージアの他地域も訪れた人だろうと思いますが、とにかく文字を読めるか読めないかで旅行のしやすさが天と地ほどの差になります。
④メグレル語の挨拶も覚えよう!
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激辛文化、B級スポット、秘湯…など、掘れば掘るほど面白いサメグレロ地方に関して、驚きの事実をもう一つ。
実は、サメグレロ地方の人々が話すのはジョージア語ではありません。
サメグレロ地方全域と、アブハジア共和国の一部で話されている「メグレル語(Mingrelian / მარგალური ნინა)」という独自の言語が使用されていて、話者数は50万人ほどと言われています。
メグレル語とは、ジョージア語が属するカルトリ語派の4つの言語のうちの一つ。
つまり、ジョージア語の仲間と言えば仲間なのです。
しかしながら文法や表現は驚くほど異なるので、お互いに意思疎通ができるレベルではありません。
同じラテン語族であるフランス語とイタリア語で意思疎通ができないことと同じようなものだと考えてください。
ジョージア語 | メグレル語 | |
こんにちは | გამარჯობა ガマルチョバ | გამარჯობა ガマルチョバ |
ありがとう | მადლობა マドロバ | მარდი マルディ |
どういたしまして | არაფრის アラフェリス | დემშა デムシャ |
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さようなら | ნახვამდის ナフヴァムディス | ჯგირო ヅィロ |
いかがでしょうか。
「こんにちは=ガマルチョバ」以外は全くもって共通点がありません。
サメグレロ地方の人々の多くは、メグレル語とジョージア語のバイリンガル。
仲間内ではメグレル語で会話し、よそから来た人にはジョージア語で話しかけてくれます。
とはいえ、挨拶程度でもメグレル語を使ってみると、100%喜んでくれるはず。
まずは「マルディ!(ありがとう)」から。
地元の人もきっと笑顔で「デムシャ!(どういたしまして)」と返してくれるのは間違いなし!
サメグレロ地方の旅がさらに思い出深いものとなることでしょう。
おわりに:サメグレロ地方の最大の魅力とは…
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マイナーながらもたくさんの見どころがあるサメグレロ地方。
その魅力をとことんお伝えしました。
食文化や独自の言語、旅行計画のコツまで、旅に必要な情報は全て網羅したつもりです。
サメグレロ地方の素晴らしさを色々と解説してきましたが、のぶよ的にこのエリアで最も印象深かったのが、人々のオープンマインドさでした。
「ジョージア西部の人は開放的な気質の人が多い」とはよく言われるのですが、サメグレロ地方の人々に関しては群を抜いていると感じました。
・マルシュルートカの同乗者みんなで食べ物を分け合って遠足気分(もちろんのぶよにも)
・テラスで飲んでる人々(もちろんただの民家)に凄い勢いで手招きされて飲まされる→お土産にブドウもらう
・道路を歩いていたら、勝手に車を停めて乗せてくれる
・(自称)英語できるというお兄さんが、微妙な英語で話しながらわざわざバス発着地まで連れていってくれる
しかもこれ、ぜんぶコロナ禍の2020年秋の話ですよ?すごくないですか?
言葉は通じなくとも、人々の優しさに触れたことは数知れず…
地元の人々との素晴らしい思い出がたくさんできた2週間となりました。
温暖な気候がそうさせるのか、のんびりとした地方部らしい雰囲気がそうさせるのかはわかりませんが、のぶよの中ではサメグレロ地方の人々はジョージアで最も温かく、人懐っこかった印象です。
「ジョージアの鳥取島根」・サメグレロ地方を訪れる旅行者は、他のエリアに比べてかなり少ない(というかほぼゼロ)なのが現状です。
しかし、自然も歴史も伝統文化も人々の温かさも……派手さはないもののキラリと輝く不思議な魅力がある「ジョージアの穴場エリア」であることは間違いありません。
ジョージア旅行・滞在中に日程が許すなら、ぜひのんびりと田舎らしい時間や雰囲気を満喫しに行きたい素敵な地域です。
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