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スマホのデータ使用量、気にしていますか?毎月の通信費を抑えるには、データ量の管理が欠かせません。本記事では、データ使用量の基礎知識や確認方法、そして今すぐ実践できる節約術をわかりやすく解説します。
目次
日々の通信速度や月々の通信料金を気にする人にとって「データ使用量」は、チェック頻度の高い身近なデータではないだろうか。データ使用量を契約プランの上限内に収めることで、ユーザーにとっての負担増を回避できるため、特にスマートフォンでインターネットを利用する際は都度、確認して損はないだろう。
今回は、データ使用量の基礎知識と節約するコツについて紹介する。日々のスマホライフを快適に過ごすためにもぜひ確認してほしい。
データ使用量とは
データ使用量は「モバイルデータの使用量」を示す数値だ。しばしば光回線などのデータ通信量と混同されるケースが多いが、一般的には携帯電話やポケットWi-Fiなどのモバイル回線を通してやりとりするデータ使用量を指すと覚えておこう。
ちなみにキャリアによっては、データ使用量をデータ通信量と呼称しているケースもある。いずれも極めて近い意味であり、大きな齟齬は生まれないものの、気になる人はまずは自分が契約しているキャリアのデータ使用量の呼び方を確認することをおすすめする。
モバイル回線を通じた端末とインターネットとのやりとりは、アップロード(送信)もしくはダウンロード(下り)を繰り返すことで行われ、そのやりとりで用いたデータ容量の分だけ使用量は大きくなる。以下はデータ使用量の単位だ。
単位 |
読み方 |
大きさ |
B |
バイト |
半角英数字1文字分 |
KB |
キロバイト |
1KB=1,024B |
MB |
メガバイト |
1MB=1,024KB |
GB |
ギガバイト |
1GB=1,024MB |
TB |
テラバイト |
1TB=1,024GB |
5つのデータ容量のなかでも特に身近なのは、KB(キロバイト)とMB(メガバイト)だろう。KBはニュースサイトやSNSなどのテキスト、MBはYouTubeといった動画のデータ容量の中心になっている。また、キャリアの1日のデータ使用量の上限が長らく3GBが基本だったように、制限や上限の基準になる単位はGB(ギガバイト)であることが多い。ただし、3Dなどの大容量ソーシャルゲームなどをダウンロードやプレイする際はGBの通信量がかかる可能性がある点も覚えておこう。
スマホユーザーの代表的な2つの行動にかかるデータ使用量は、以下の通りだ。
データ使用量 |
ニュースサイトの閲覧 |
インターネット動画視聴 |
1GB |
約3,490ページ(1日あたり 約116.5ページ) |
約4.5時間(1日あたり 約9分) |
3GB |
約10,470ページ(1日あたり 約349.5ページ) |
約13.5時間(1日あたり 約27分) |
7GB |
約24,430ページ(1日あたり 約815.5ページ) |
約31.5時間(1日あたり 約63分) |
ニュースサイトは1ページあたり約300KB、インターネット動画視聴は1分で約4MBとして試算されている。特に1日約1時間、動画視聴していると7GBを超える結果になるのは、一般的なスマホユーザーとしても頭が痛い問題ではないだろうか。
※出典:ワイモバイル「データ通信量の目安を教えてください。」
Androidスマホのデータ使用量の確認方法
データ使用量はリアルタイムで確認できる。機種やAndroidのバージョンによって若干、操作は異なるが、基本的に設定アプリから確認可能だ。
【Androidのデータ使用量の確認方法の流れ】
- 設定アプリを開く
- 「ネットワークとインターネット」 から「インターネット」をタップ
- 「設定アイコン」をタップ
- 上部にデータ使用量の合計が表示される
- 「アプリのデータ使用量」 をタップすれば、グラフなどの詳細情報が確認できる。期間なども設定可能
※出典:Android「データ使用量が気になる場合は Android のデータセーバーを使おう。そのメリットや設定方法を確認
iPhoneのデータ使用量の確認方法
iPhoneは設定から「モバイルデータ通信」を確認することで、Androidと同様にリアルタイムでチェックできる。具体的な手順は以下の通りだ。
【iPhoneのモバイルデータ通信量の確認方法の流れ】
- 設定アプリを開く
- モバイル通信をタップ
- モバイルデータ通信の項目の「合計」に表示される
※出典:Apple「iPhone や iPad でモバイルデータ通信を利用する」
データ使用量の節約方法
現実的にデータ使用量を節約する方法を紹介する。
データ使用量の節約は上限が近くなってから慌てて行うのではなく、日ごろからコツコツと積み重ねることで、よりノンストレスでインターネットライフを楽しみやすくなるだろう。
■データ使用量の節約方法1:データセーバーを活用する
モバイルデータは使用していないアプリでもバックグラウンドで稼働して蓄積するケースもある。それらを停止してデータ使用量を抑える「データセーバー」を利用すれば、データ使用量の恒常的な節約につながるだろう。
データセーバーの設定は以下の通りだ。
【データセーバーの設定】
- 設定アプリを開く
- 設定アプリの「ネットワークとインターネット」 から「 データセーバー」 をタップ
- 「データセーバー」 をオンまたはオフにする
- データセーバーがオンであれば、ステータスバーに「データセーバー アイコン」が表示される
■データ使用量の節約方法2:Wi-Fiを活用する
自宅や職場はもちろん、カフェ、公共施設など、近年は多くのエリアでWi-Fiを利用できるシーンが増えている。Wi-Fiを使用している間は、当然、モバイルデータ通信は行わないのでデータ使用量が増えることはない。
そのため、少々面倒でもWi-Fiが使えるのであれば、積極的に使用することをおすすめする。
ただし、セキュリティには十分に注意する必要があるだろう。基本的に暗号化されていないフリーWi-Fiの活用は避けるべきだ。また、クレジットカードなどの個人情報を入力するネットショッピングなども、フリーWi-Fiに接続しているときは使わない方が無難だろう。
不安であればVPNを使えばより安全性を高められる。
またWi-Fiを自動接続に設定すればより効率的にWi-Fiを使用できるが、危険性の高いフリーWi-Fiに接続されてしまうリスクも高まるため、筆者としてはおすすめできない。ケースバイケースで手動で設定しよう。
※関連記事:Wi-Fi・無線LANのアクセスポイントとは?スマホ初心者が安全に使うための基礎知識
■データ使用量の節約方法3:各種機能やアプリを「オフ」に設定する
機能・アプリを必要に応じてオフにすることで、データ使用をコツコツと節約できる。
節約できる代表的な機能は以下の通りだ。
- 高速通信
- 位置情報
- 画像・データの自動再生
- テザリング
- Googleアカウントの自動同期
また、ついアプリを入れすぎてしまう人は毎月使わないアプリを定期的にアンインストールして整理することもおすすめする。
まとめ
データ使用量の基礎知識と確認方法、節約の仕方について解説した。
データ使用量が毎月、切迫してしまう人はまずは最適化を試みて、それでも厳しければ予算と相談しながら使い放題のプラン、キャリアなどを探してみても良いだろう。
少し腰が重い人も多いかもしれないが、日常生活にスマホが欠かせなくなってしまった昨今、データ使用量の上限や制限は生活のストレスの一大要因になっている人も少なくない。
この記事をきっかけにぜひ、一度、自身のデータ使用量に向き合ってみてほしい。
文/藤冨啓之(ふじとみひろゆき)
経済週刊誌の編集記者として活動後、Webコンテンツのディレクターに転身。2020年に独立してWEBコンテンツ制作会社、もっとグッドを設立。BtoB分野を中心にオウンドメディアのSEO、取材、ブランディングまであらゆるコンテンツ制作を行うほか、ビジネス・社会分野のライターとしても活動中。