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第2次世界大戦中に本県出身の外交官・故根井三郎が、ビザ(査証)を持たないユダヤ人難民に対し、人道的支援などを目的に独断で通過ビザを発給したと記載された文書がロシアに保管されていることが1日、分かった。根井がユダヤ人難民について、日本行きの船に乗せることを一時停止させるとした外務省の命令に反発した電報は残っていたが、独断で救済したことを示す資料はなかった。根井の研究を進める国士舘大21世紀アジア学部のジンベルグ・ヤコブ教授は「根井氏が人道的支援を行ったことを裏付けるもの」と述べ、外務省も価値ある資料と評価している。