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maskin

1990年代初頭から記者としてまた起業家としてITスタートアップ業界のハードウェアからソフトウェアの事業創出に関わる。シリコンバレーやEU等でのスタートアップを経験。日本ではネットエイジ等に所属、大手企業の新規事業創出に協力。ブログやSNS、LINEなどの誕生から普及成長までを最前線で見てきた生き字引として注目される。通信キャリアのニュースポータルの創業デスクとして数億PV事業に。世界最大IT系メディア（スペイン）の元日本編集長、World Innovation Lab(WiL)などを経て、現在、スタートアップ支援側の取り組みに注力中。

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[読了時間:1分]

　日々シェアを拡大するスマートフォンとそのアプリ。しかし、アプリ公開後、開発者が把握できるのは“ダウンロード数”や“課金状況”程度。「ユーザーがどの機種を使用し、どのキャリアと契約し、アプリでどのボタンを押しているか….」。これまでスマートフォンのアプリケーションの世界では、アプリがどう利用されているか、ウェブのアクセス解析のように知ることは難しい状況にあった。

　しかし、ディー・ワークスが1月20日に発表したクラウド型サービス「wellout スマートフォンアプリ解析」を導入すれば、上のスナップショットのように利用遷移を（ユーザーがどの機能どどう使用しているか統計的に）把握することができるようになる。対応するのはiOSアプリおよびAndroidアプリ。

　アプリのアクセス解析は、ウェブにおける“ページ”とは一線を画する。もちろん当該ページが表示されたかどうかを記録するニーズもあるが、ゲーム等で全ユーザーのクリア時間平均を解析したり、特定の機能を実行するなどといった目に見えないイベントを把握することも重要だからだ。

　「welloutスマートフォンアプリ解析」ではJavaおよびCのライブラリを提供しており、これらをアプリに組み込んでビルドすることで、詳細なアクセス動向の把握が可能となっている。なお、アクセスデータは、随時クラウド型のアクセス解析サーバーにがアップロードされる仕組みになっている。オフラインモードも備えているため、電波状況が悪い場所でアプリが使用された場合、ストレージに一時記録し、オンラインになった時点でアップロードをするなどの工夫が施されている。

18種類のレポート

　「welloutスマートフォンアプリ解析」では、どんなアクセス解析が可能なのか？それは下の画面をご覧いただくのが一番早いだろう。

　ウェブアクセス解析と同じビューだが、“ページ”と呼ばれているのはアプリ内のイベントに該当している。イベントとは、言葉のまま、ソースコード内で実行されている処理イベントそのものである。例えば以下のリストは、どのイベントでエラーが発生したているかのリスト。もちろん、ページ詳細をみれば、どのイベントがどのユーザーによって発生しているのかを把握できる。

　それ以外にもOSや言語、ネットワーク状況（3G通信かWi-Fiかなど）、また筆者がのどから手が出るほど欲しいと思っていた情報「スマートフォンの機種」や「キャリア」についても詳細まで解析可能なのが嬉しい。アクセス解析は全18種類。すでにアプリを市場投入している人も、現在開発中の人にとってもありがたいサービスではないだろうか。

　welloutは携帯向けアクセス解析サービスも展開しており、今回はそのスマートフォン版として以下の内容で提供を開始した。ライブラリを組み込んだ形が基本だが、ウェブフロントエンド技術などで開発したアプリにも対応可能だという（別途相談）

・対応OS: iOS3.0以上、Android1.5以上
・月額利用料金：10万イベントまで10万円〜 （導入コンサルティングは別途料金）

■ 関連URL
・wellout スマートフォンアプリ解析
http://www.wellout.net/news/20110120.html

蛇足：僕はこう思ったッス

独自でアプリに解析機能を搭載するとなると「オフラインの対応」が懸案となるが、その点がクリアされていてすばらしい。また、OSやアプリの種類を混在させたアクセス解析も可能と、1ブランド多端末展開を想定されているなど、豊富な機能に関心させられた。近いうちにTechWaveと共同でテスト導入をやってみたいと思うので、興味のある人は挙手お願いいたします。