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深読みフェルメール (朝日新書) 新書 – 2012/7/13

4.0 5つ星のうち4.0 8個の評価

フェルメール作品を全点踏破している両著者が、なぜそこまでフェルメールに惹かれるのか、その魅力と見どころのポイント、お互いの解釈にウンチク、全点踏破の苦労と楽しさなどを語りつくす。さらに、『盗まれたフェルメール』(新潮社)の著作もある朽木氏による、盗まれたままの作品や見つかった作品のストーリー、その後の展開などの解説も。「読めば、フェルメールのことが、すっかりわかった気になる」一冊。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 朝日新聞出版 (2012/7/13)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2012/7/13
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 240ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4022734574
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4022734570
  • 寸法 ‏ : ‎ 107 x 12 x 172 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 8個の評価

著者について

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福岡 伸一
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ふくおかしんいち

1959年東京生まれ。京都大学卒。

米国ハーバード大学研究員、京都大学助教授などを経て、現在、青山学院大学総合文化政策学部教授。分子生物学専攻。専門分野で論文を発表するかたわら、一般向け著作・翻訳も手がける。

2007年に発表した『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)は、サントリー学芸賞、および中央公論新書大賞を受賞し、67万部を超えるベストセラーとなる。他に『プリオン説はほんとうか?』(講談社ブルーバックス、講談社出版文化賞)、『ロハスの思考』(ソトコト新書)、『生命と食』(岩波ブックレット)、『できそこないの男たち』(光文社新書)、『動的平衡』(木楽舎)、『世界は分けてもわからない』(講談社現代新書)、週刊文春の連載をまとめたエッセイ集『ルリボシカミキリの青』(文藝春秋)など、著書多数。

最新刊は対談集『エッジエフェクト−界面作用−』(朝日新聞出版)。

現在、ヒトがつくりかえた生命の不思議に迫る番組、NHK—BS「いのちドラマチック」に、レギュラーコメンテーターとして出演中。また、生物多様性の大切さを伝えるための環境省の広報組織「地球いきもの応援団」のメンバーもつとめる。

カスタマーレビュー

星5つ中4つ
8グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2013年7月14日に日本でレビュー済み
    ノンフィクション作家の朽木ゆり子氏と生物学者で青山学院大学教授福岡伸一氏というフェルメールに関する著作がある2人の丁々発止ともいえる対談の妙が伝わってくる内容でした。
    「アエラ」の2012年2月20日号に掲載された2人の対談が好評だったので、2日間に渡り、より詳しい内容で対談を行い、まとめたのが本書に結実しています。
    5ページに「実は会う前から意気投合していたのである」と書いてあるように関心のあり方に共通項がある2人ですから、話も上手くかみ合いました。

    新書ですが、活字も大きく口絵以外に随所にフェルメールの作品や美術館の内部、街の様子などが写真に収められていますので、読みやすさは請け合います。

    1「フェルメールのモデルを読む」では、福岡さんの持論の『地理学者』のモデルはレーウェンフックかという話を紹介してありました。顔つきが違うようですが、この手の想像は楽しいものです。『天文学者』のモデルはスピノザという説にも触れられていました。「深読みさせる効果」に言及し、17世紀のオランダが豊かな時代だったと締めくくられています。その通りだと思いました。

    2「フェルメールの謎を読む」の47ページに書かれていますが、美術館のキュレーターに予算の制約なしに購入するならばどの作品か、という質問に対して『デルフトの眺望』がダントツで1位とのこと。その考えは理解できましたが、多くの人物画とは違う風景画の希少性もあるのでしょう。

    3「フェルメールの技を読む」では、カメラ・オブスクーラの使用について言及してありました。遠近法にも触れ、「ディテールにこだわった科学者、実権者」という福岡さんの捉え方は斬新でした。科学的な解明もその制作過程では必要になっています。

    4「盗まれたフェルメールの行方を読む」では1990年に盗まれた『合奏』がもうすぐ見つかるのでは、という話で盛り上がっていました。当方の期待も込めて、実に興味深い話でした。出てきて欲しい名画の一つですから。

    5「フェルメール・フィーバーを読む」で2000年に大阪市立美術館で開催された『日蘭交流400周年記念特別展覧会 フェルメールとその時代』の大成功の話が登場します。当方も並んであの展覧会を見た一人ですが、それ以降わが国ではフェルメールのフィーバーにより拍車がかかったようでした。それだけの魅力はあります。

    6「フェルメールの真贋を読む」、7「フェルメールの旅」と続きました。世界地図上にフェルメールの所在美術館が示され(182p)、直接作品と出会いたい人への配慮もなされています。もっとも近年、数多くの美術展の際にフェルメールがやってくるわけで、良い時代を迎えたと思っています。
    6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2013年2月16日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    小説としても読めます。特に謎解きが面白かったです。絵画の違った鑑賞法が見つかりました。
    2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2012年7月25日に日本でレビュー済み
    フェルメールの知識をインプットしたくて手にした本。いくつか売れ筋の本も一緒に入手しましたが、入門うたっていてもけっこう敷居が高く、専門用語が出てきたりして入っていきにくかったのですが、これはスラスラ読めました。とりあえず何か一冊というときには、おすすめです。
    7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2020年10月1日に日本でレビュー済み
    朽木さんのフェルメールも、福岡さんのフェルメールも読んだけど、このお二人の対談はまた気楽に読めて楽しかった。

    本当にフェルメールがお好きな二人だけに様々な薀蓄が盛り込まれているし、もともと対談を文書化しているので、より親密な感じがする。

    どんなガイド本を読むより、何よりお好きな二人の会話の行間から漂う空気に乗せられて、フェルメール全店踏破の旅に出たくなってしまう。これは夢の一つだな。