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ジェロ-ム神父 (ホラー・ドラコニア 少女小説集成 1) 単行本 – 2003/9/1

4.2 5つ星のうち4.2 24個の評価

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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

イタリア、パリ、京都…。少女たちに悪の姦計が迫る。禁断の物語が現代美術を震撼させる幻想の絵巻で甦る。渋沢竜彦=サドの少女小説衝撃の復活! シリーズ第1弾。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 平凡社 (2003/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 109ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4582831737
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4582831733
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 24個の評価

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ドナシアン・アルフォンス・フランソワ・ド・サド
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2012年3月19日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    絵と文章が絶妙に絡み合い、サド、澁澤龍彦ワールドに飲み込まれていきました。
    静かだけど激しく残酷に、でも耽美な大人向けの絵本だと思います。
    2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2015年6月6日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    愚劣な性格の男が主人公。本作は彼の一人称でお話がすすむ。
    トリエントの森で偶然見つけた美少女を手始めに、イタリアを縦断しながら次々と犠牲者を増やし、シチリアに至って地主におさまる。それをあがなった金はもとはといえば犠牲者たちのもの。
    そこで彼はまさにソドムと化した教会と結びつき、更に犠牲者を増やしていくのであった。
    主人公は犠牲者たちの肉体を蹂躙し、精神を切り刻み、財産も掠め取る。
    そうしてこう言い切る。
    「他人を苦しめるよりも他人を幸福にする方が善いことだと、おれに証明しうる人間がいるのか?」

    表題作のほか「正常と異常」という澁澤のエッセイをセレクトして、あとがきがわりに据えてある。
    性的嗜好なんて人間の顔がすべて違うように、ひとつとして同じ物なんてないのである。であるからして、「異常」とはものを知らない無知な「常識人」的基準であり、宗教の原理的解釈による狭義な規範の押しつけなどでもあるだろう…
    と私の解釈ではそのような論旨があった。
    この訴え自体は現代ではかなり浸透しているものといえるだろう。(エッセイの発表は1967年)

    こんにちでは、多様な嗜好が公の場で表明され、あるいは趣味的に、あるいは商業的に、社会に世界に広く頒布している。
    この流れを否定するつもりはないが、エロティシズム=芸術至上主義みたいなものには反射的に反発を覚える。
    特にこの澁澤の言葉。
    「おろかなフェミニズムの闘士はしばしば次のように断言してはばからない。すなわち『ポルノグラフィーは女を物として扱うから差別的であり非人間的である』と、これほど次元の低い、これほど見当ちがいな意見もないだろう。みずからすすんで客体になることが、どれほどの自由を消尽せしめる行為であるかは、多少なりともエロティックの機微を知ったものには自明の理だからだ。」植島啓司「分裂病者のダンスパーティー」に寄せた序文のことば

    ちがう!客体とか主体とか区別してるわけじゃない。ポルノグラフィーの中の女の痛みを自分と他人に分けられないだけなんだ。男の快楽を女の身体では受け止められないだけなんだ。・・・と女の身としては一言文句を言いたくなった。(修正。文句を言いたいのは、この澁澤の言葉を自分が編集した本の後記に持って来た、高丘卓へ。)

    そういう意味では、本書で澁澤×サドとコラボレーションした現代作家の会田誠の作品など激痛!と言いたいところだが、あにはからんやそうとばかりも言い切れないのだ。
    表紙絵など18禁を越えていろんな所で「自粛」に追い込まれそうな破壊力!
    この衝撃的な作品「犬」をweb上の不鮮明な画像で見ると不快感の方が勝っていたのだが、実際本を手に取って絵をよく見ると、不思議と不快が薄れて情欲の抑制された静かな気配が勝ってくる。
    この空間は閉じておらず、この残虐なありさまは、公共の空間に公開されている気がする。
    私の場合、この私物化されていない被虐者から、世界のどこかの同じ境遇の人々に意識がうつっていく。

    この「犬」の他「食用人造少女・美味ちゃん」という作品も挿画として採用されているが、どれも同じ印象をもった。
    こうしたシチュエーションの他の作品ではありがちな、性的興奮を喚起する押し付けがましさが一切ない。
    このような絵を描いているのだが、このような状況を積極的に肯定している印象は受けないのだ。
    ポルノグラフィーの多くは消費される目的で作られる。
    この絵は「消費されてもかまわない」という構えのようだが、目的はそうではないようだ。
    作者はどいういうつもりで描いたのか…強いて知りたいと思わないが、会田誠に対して微かな好感を持ってしまった。

    そして山下裕二が折り込みの解説で語っていた言葉がオーバーラップしてくるのだった。
    「ジャスト・フィットしているのではなくて、会田の絵は澁澤的世界と脈絡を結びながらも、その表現の位相が完全にずれていることに、私は興味を持つ。」
    15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2011年11月5日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    マルキ・ド・サドの新ジュスチイヌとして澁澤龍彦が訳した中のこれまた一遍を会田誠の絵と合わせて薄い本にして売り出した、企画本ですね、これは。
    澁澤龍彦による「異常と正常」という異常性愛を正当化する一編もありますが、これは読んでいて悲しくなる(正当化すること自体が彼の限界なのでしょうね)ので、単なるページ稼ぎと考えましょう。
    中身は、延々と繰り返されるサドの挿話のひとつですので、可もなく不可もなしといったものです。
    きっと、これを手にする読者のお目当ては会田誠のイラストなのでしょうが、サドの文章をつけられることにより、イラストにある意味が付与されてしまうことになり、これもどうかと思いました。

    それにしても、アートの世界のこちら関係のベクトルはどこまでその線分を延ばすのでしょうか?
    14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2003年10月17日に日本でレビュー済み
    澁澤龍彦の作品、翻訳や小説の一編、抄訳でミニ・アンソロジーを組むと聞いて、また手を変え品を変えて見せていると思った。しかし、実物を手にして驚いた。少なくともこの「ジェローム神父」については、美術家会田誠との素晴らしいコラボレーションが成立している。会田の作品の持つエロティスム、残酷性をうまく捕らえて、サド、澁澤とぶつけている。単純な挿絵的マッチングでないところが新鮮だ。
     会田はロリコン的美少女と戦争画、原爆など性と社会性のあるモチーフを合わせて取り上げ、時に日本画的構図の中に納め、ある時はマンガの手法もとり、「自殺未遂マシーン」などのインスタレーションを行ったりと多彩な活動を展開している。独特の個性とアクがありながらも、非常にきちんと作品に向かい合う美術家、絵描きだ。それは近日封切られるドキュメンタリー映画『≒会田誠~無気力大陸~』(玉利祐助監督)にも、よく現れている。
     会田の作品は国際的にも評価が高く人気も上昇中だが、彼のエロティスムに澁澤をということは考えつかなかった。衝撃的な「ジューサーミキサー」「とれたてイクラ丼」から「開きの天日干し」「犬(雪)」など、いずれも傑作揃いで、ミニ画集としても手元に置きたい一冊だ。鈴木成一の美しい装丁も本としての魅力を引き立てる。
     シリーズとして5冊刊行するらしく、次回は澁澤の『うつろ舟』から「菊燈台」。ク・ナウカの宮城聡がかつて1人芝居で演じたことのあるこの作品に、大和絵風の山口晃がどうからむのか、「九相図」が登場するのか。すぐに「過去」として消費!される時代に、澁澤作品に対しての若手現代美術家の起用は本当に楽しみだ。5巻完成後は、ぜひ展覧会を期待したい。
    56人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2012年12月21日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    素晴らしい点
    ・サド侯爵のエログロ小説の内容が素晴らしい
    ・澁澤龍彦さんによる流麗かつ仰々しい訳文がすばらしい
    ・会田誠さんによる表紙の妖しいイラストがインパクティヴで良い。
    ・本の装丁が素晴らしい。カバーをめくるととあるギミックが。
    ・裏表紙の金箔屏風イラストもかっこいい。
    ・本文レイアウト及び文字の大きさもベスト。

    故に内容としても、「鑑賞物」としての「本」としても一品。
    是非、エログロ趣向のある方のご家庭に一冊。
    小説自体は短く、じっくり読んでも二時間あれば終わります。

    良くない点
    本文中にも会田さんのイラストが2P見開きで数点入っているのですが、これが邪魔です。読書への集中を乱されます。
    小説本文は「泣き叫ぶ幼女に暴力を働いて犯して殺す」という話ですが、会田さんの絵は「切り刻まれたり首ちょんぱにされて、しかしながら明るく笑っている幼女をおかずとした食卓」というテーマです。
    「エログロ」という点では同テーマですが、西洋の教会の地下で犯されながら泣き叫ぶ女の子の描写を読んでいるのに、途中でいきなりニコニコ笑う日本人の少女のグロ絵を魅せられたので、興ざめしてしまいました。
    ということで、会田さんのイラストは表紙だけでよかったのでは。と僕は思いました。
    それから、良くないということではないですが、エログロの描写はマンディアルグのそれ系の小説の方がエグいです。

    それ以外は、本の大きさ、重さ、内容、翻訳、装丁、レイアウトと完璧です。

    小説の内容については、聖職者でありながら異常な性的嗜好をもった主人公含むおっさんたちがさんざん幼女を犯し、殺した挙句、物語の最後で主人公が真面目に独白するシーンが最高でした。
    「人間は己の欲望に忠実に従って生きるべきである。それが真当自然な姿である。道徳というものはその個人の自然な姿を押さえつける、それこそ暴力である。道徳には何の意味もない。暴力によって支配されそして支配するというのが社会のもっとも自然な姿である。道徳も暴力だが、社会便宜上のまやかしの形をとっているので、そんなものに支配されている現状の社会は不自然な姿である。我々は自然に生きるべきだ。その結果世界が混沌に巻き込まれても、それが自然な形なのだから」
    13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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  • 2013年6月1日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    単行本と思い注文したら平凡社ライブラリー版で、小さな方でした。
    会田さんのイラストが小さくなってしまい残念です。その辺の情報をわかりやすく提供してください。
    商品に問題はありませんでした。
    9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2016年10月9日に日本でレビュー済み
    便利な世の中になりましたよ。書店では買えませんよ。「あっ、いい表紙だな。買ってみようかな」なんて思いませんよ。

    レジに持っていく勇気もありません。ネットショッピングを考えてくれた、頭のいい人。本当にありがとうございます。

    これで本の内容が単なるラブストーリーだったら、凄いですよ。まあ、予想以上のイカれた世界でした。

    表紙も素晴らしいことながら、中の挿し絵も素晴らしいです。違った意味で。
    8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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