埼玉高速鉄道線延伸「早期に」 知事とさいたま市長、国交省へ要望

岩堀滋
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 埼玉高速鉄道(SR)の延伸問題で、清水勇人・さいたま市長と大野元裕知事が27日、早期事業化などを求める要望書を国土交通省にそろって出した。延伸について2人で要望するのは初めてという。面会は非公開だったが、要望後は報道陣に「国交省は前向きに受け止め、理解も深まったのではないか」と語った。

 要望書は、現在の終点の浦和美園(同市緑区)と岩槻(同市岩槻区)間の約7.2キロについて早期の延伸事業化と、事業進捗(しんちょく)に応じた安定予算確保の2点を求めている。

 両氏によると、応対した国交省の水嶋智審議官らは「需要があって初めて事業が成り立つ」などと述べたという。大野知事は「人口の伸びや中間駅の開発などを、市とタッグを組み最大限のことをしていくことへのエールだと思っている」と話した。

 延伸で国の補助制度を適用するには、整備費用に対する効果の比率(費用便益比)が「1.0」を超えることなどが目安になる。要望では、費用便益比が1.0を超える見通しも説明。清水市長は「路線の重要性は理解してもらえたと思う。あとは環境整備の精度を高めたい」と語った。大野知事も「実効的な内容にしていくのが両者に託された使命だ」と述べた。

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この記事を書いた人
岩堀滋
さいたま総局|さいたま市政担当
専門・関心分野
障害者福祉、医療、地方自治