新型コロナ対策発信の忽那教授をSNSで中傷 投稿者に賠償命令

森下裕介
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 新型コロナウイルスの対策やワクチン接種についてメディアなどで発信してきた医師で大阪大大学院教授の忽那(くつな)賢志氏が、SNSで「人殺し」「ヤブ医者」などと中傷されたとして、投稿者3人にそれぞれ110万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、大阪地裁であった。宮崎朋紀裁判長は、3人に計70万5千円を支払うよう命じた。

 訴状などによると、忽那氏は23年6月までにX(旧ツイッター)で「人殺し」「製薬会社から多額の献金を受けている」などと投稿した計17人を同年7月に提訴した。

 うち2人とは訴訟外で和解が成立。この日は、忽那氏の主張に反論しなかった2人を含む3人に判決が言い渡された。残る12人との訴訟は続いている。

 忽那氏側は訴訟で「感染症内科医として人命救助のために取り組んでおり、このような侮辱を甘受すべき理由はない」と訴えていた。

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この記事を書いた人
森下裕介
ネットワーク報道本部|地方裁判担当
専門・関心分野
司法、刑事政策、人権
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    田中俊之
    (大妻女子大学准教授 男性学研究者)
    2023年12月19日14時39分 投稿
    【視点】

    SNSで実名で情報発信している医師に対して、匿名の人々が根拠もなく誹謗中傷するのは無責任極まりない行為です。僕はジェンダーを専門にしていますが、SNSで情報発信をすると匿名の人に人格も含めて否定されることもあり、ただただ不愉快です。インター

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