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「PDF変換Webサービス」は広く知られているが、実はもっと便利な機能を備えたPDF関連Webサービスも少なくない。今回は無料の6サービス+αを紹介しよう。
PDF関連のWebサービスとしてよく知られているのは、ユーザーがOfficeファイルなどをアップロードし、PDF形式に変換してダウンロードできる、というものだろう。例えば「PrimoOnline」などがそうだ。
しかし、こうしたPDF変換サービス以外にも、Webブラウザを使ってPDFファイルを編集したり加工したりできるサービスは数多くある。今回はそんな中から、用途別に無料の6サービス(+α)を紹介しよう。編集部での動作検証では、いずれのサービスもInternet Explorer、Firefox、Google Chromeの最新版で問題なく使用できた。
まず紹介するのは、複数のPDFファイルの結合や分割ができる「I Love PDF」だ。結合の場合は「Merge PDF files」から複数ファイルを選択してアップロード。分割の場合は「Split PDF」から1つのファイルをアップロードして、分割数を決めてボタンを押せばいい。
同じくPDFの結合/分割ができ、さらにページの削除や順番入れ替えもできるのが「PDF Hammer」。ユーザー登録不要ながら、パスワードやプロパティの設定も可能などなかなか高機能だ。
なお、上記2つのサービスではPDF内のテキストの編集まではできない。テキストの内容まで編集したい場合は「PDF to Word」「PDF to Excel」などを使って、PDFを一度編集可能なOffice形式などに戻すといいだろう。変換したファイルはメールで送られてくるのだが、届くまでに数時間かかる場合もあるようなので、急ぎの場合には頼らない方がいいかもしれない。
WordやPowerPoint形式のファイルをPDFに変換したときに、テキストが文字化けしたりズレたりすることがある。これは、PDFファイル内に必要なフォントが埋め込まれていないことが原因である場合が多い。
埋め込み済みフォントは、Adobe Readerであれば[ファイル]→[プロパティ]→[フォント]タブで確認できるが、ファイルが大量にある場合などはいちいち確認するだけでも一苦労だ。この操作を簡単に行えるのが「PDFフォント○×チェッカー」。PDFファイルをアップロードするだけで、必要なフォントがすべて埋め込まれている場合には○、そうでない場合には×マークで判定してくれる。
誰もが必要というわけではないが、一部の人には便利かもしれないのが「PDFTextOnline」。読み込んだPDFファイルからテキストだけを抽出してくれるWebサービスだ。通常のPDFリーダーでも、必要な個所を範囲選択してテキストファイルにコピーすればいいだけなのだが、大容量のPDFファイル(特に書籍の入稿用など)は開くのもコピー&ペーストにもけっこうな時間がかかることがある。そんなときに使ってみよう。
ただし、PDFTextOnlineではコピー保護がかけられているファイルのテキストは抽出できない。そんなときには「xdoc2txt」という便利なツールがある。が、これはWebサービスではなくソフトウェア。ここではソフト名だけ紹介しておきたい。
最後はアンテナハウスのPDF編集サービス「書けまっせ!!PDF Webサービス」。これは同社のPDF関連ソフト「書けまっせ!!PDF3」「書けまっせ!!PDF4」「PDFスイート」「PDFスイート2」「PDFスイート3」のユーザーのみ利用できるサービスだが、追加費用なしで使えるサービスとしては高機能/多機能なため紹介する。
書けまっせ!!PDF Webサービスでは、文書をアップロードして複数人が共同でコメントしたり、画像や文字を追加したりできる共同編集ツールだ。社内文書や外部とやり取りする仕様書、Webアンケート、申請書などに幅広く活用できる。
Acrobatのリアルタイムコラボレーション機能や、Googleドキュメントなどのオンラインオフィスを使った編集とは違い、アップロードした「オーナー」が原本ファイルの内容変更やダウンロード可否の権限を設定できるため、契約書などのやり取りに向いている。
将来的にはSaaS形式で有償提供を考えているという同サービス。アンテナハウス製品のユーザーであれば、今のうちに試さない手はないだろう。
動作速度や機能面では、まだまだ市販のパッケージソフトに見劣りする部分もあるPDF関連のWebサービスだが、ネット環境さえあればどこからでも利用できるのは魅力的。利用頻度の高そうないくつかに絞ってブックマークしておくと、きっと役立つ機会があるはずだ。
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