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「風向計」
西日本新聞の論説委員や編集委員をはじめベテラン記者が担当するコラム。
あの戦争に対する「責任」 山本敦文New
戦後80年、今を生きる私たちがあの戦争に対して負う「責任」とは何か-。 こんなことを考えるようになったのは最近、終戦直後の関門海峡で起きた悲劇と「責任」を巡る議論を知ってからだ。
バスケ前代表監督の次の夢 山根崇
日本代表監督から大学の監督に立場が変わっても、世界を見据える姿勢はそのままだ。 昨夏のパリ五輪でバスケットボール女子代表を率いた恩塚亨さん(45)=大分県中津市出身=が、元の東京医療保健大女子バスケ部に復帰した。
56歳の新たな挑戦に学ぶ 手島基
柔道女子の五輪金メダリスト2人が、昨夏のパリ五輪以来の実戦復帰となる国際大会に出場し、ともに優勝を飾った。パリで五輪2連覇が確実視されながら2回戦で一本負けした52キロ級の阿部詩(うた)選手、階級を変えた48キロ級で悲願の金メダルを手にした角田夏実(なつみ)選手である。
165年ぶりの歴史的和解 山口英宏
歴史が大きく動いたと言えば大げさか。幕末の大事件から165年の長い時を経て、わだかまりを解消し、新たな関係を結ぶ勇気に感服する。
労働者の自己防衛策は 河野賢治
労働分野の取材をしていると、給与不支給など雇用主から不当な扱いを受けた人の声をよく聞く。そこで実感するのは、労働者が身を守る第一は書類の保管ということだ。
トラブル相次ぐ熊本市電 トップの責任は 藤崎真二
熊本城下を走る路面電車は熊本市の原風景と言われる。赤信号の見落としやドア開き走行などトラブルが昨年相次いだ市電に対する市民の関心は高い。
プーチン氏失脚の引き金 久保田正広
ウクライナにロシアが攻め込み間もなく3年。戦争は人命を奪い国土を破壊するだけでなく、人々の言葉や考え方も変質させようとする。
直木賞と長与町の物語 川口安子
中学生の頃、初めて小説を書いた。どんなストーリーだったか思い出せないが、当時住んでいた人口4万人ほどの長崎県長与町が舞台だった。
本棚で眠る論語を開いた 山口英宏
「ひろく書物を読んで、それを礼の実践でひきしめていくなら、道にそむかないでおれるだろうね」 「論語」の一節だ。こんな思いで買った文庫本が自宅の本棚に並ぶ。
人と自然の「時差」教わる 田代芳樹
記者になり40年以上、取材で多くの人から話を聞き、さまざまなことを学んできた。中には場面や口調も含めて印象深く、時折思い出す言葉もある。