9か月勾留「野菜不足の弁当」で40代男性が一時危篤、ビタミン不足で脚気と診断
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埼玉県警川口署に約9か月勾留された40歳代の男性が、留置施設の弁当の野菜が極端に少なくビタミン不足で
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判決などによると、男性は2017年11月に詐欺容疑で逮捕され、同署に勾留。朝はパン、昼・夕は弁当を食べていたが、18年5~6月、筋力低下などを訴え、8月に入院。一時は危篤状態となり、ビタミンB1不足による脚気と診断された。
県警は19年11月、同署で勾留された別の4人がビタミンB1欠乏症になったとして納入業者との契約を打ち切った。ただ、それ以前は栄養不備がわからなかった上、長期収容を想定しない留置施設では栄養よりもカロリー確保が求められるなどと主張し、争っていた。
判決では、ビタミンB1の不足が脚気の原因になることは広く知られているとし、「(県警が)注意義務を怠った」と結論づけた。県警の佐藤拓也・首席監察官は「判決内容を十分に精査し、関係部署と協議して対応したい」とコメントした。