これは、ヨーロッパなどの国際研究チームが12日、科学雑誌の「ネイチャー」に発表しました。
研究チームは、イタリア南部 シチリア島近くの地中海の水深およそ3500メートル付近に検出器を設置し、物質を構成する最も基本的な粒子である素粒子の1つ、ニュートリノの観測を行いました。
その結果、2023年2月に、推定でおよそ22京電子ボルトという高いエネルギーを持つニュートリノが宇宙から地球に飛んできたことを示す信号を検出したということです。
このエネルギーは、これまで観測されたニュートリノのおよそ30倍で、過去最高でした。
このニュートリノは、銀河系の外から飛来した可能性が高いものの、詳しい発生源や、これほど高いエネルギーを持つことになったメカニズムはわかっていないということです。
ニュートリノは、物質をすり抜けて飛ぶ性質があり、宇宙の遠く離れた場所で起きた天体現象を調べる手がかりとして注目されていて、研究チームは今後も観測を続けることにしています。
過去最高のエネルギー持つ「ニュートリノ」検出
素粒子の1つ「ニュートリノ」について、ヨーロッパなどの国際研究チームは、これまでの観測を大きく上回る、過去最高のエネルギーを持つものを検出したと発表しました。宇宙から飛来した起源や発生のメカニズムはわかっておらず、今後も観測を続けることにしています。