ソフトウェア

HD DVD/BDがコピー可能になる新たなAACS暗号解除コードがまた登場


AACSとは、HD DVDやBlu-ray Discで使われている著作権保護の仕組みの総称。その解除に使用されるメディア(プロセッシング)キーの最新版がまたネット上で公開されてしまったようです。以前にも公開されて大変なことになっていましたが、いよいよ本格的ないたちごっこの様相を呈してきました……一体、どうなるのでしょうか……。

というわけで、今回の詳細や今後の予想は以下の通り。
New Processing Key found!! (MKB v3 is now open) - Doom9's Forum

このキーが一体どういう意味を持つかというのは以下の記事が非常に詳しく解説してくれています。

HD DVD/BDがコピー可能に?AACS暗号解除問題の実情 - 本田雅一のAV Trends

AACSの暗号システムは非常に強固なもので、手当たり次第に鍵を探しても、偶然に正解を見つける可能性はほとんどない。今回も秘密鍵が入手できたために暗号をほどくことができただけで、暗号システムそのものが破壊されたわけではない。

というわけなので、即座に大きな影響があるというわけではないのですが、既に出回っているタイトルの一部は解除可能になってしまうのもまた事実。そして、誰か一人が解除してファイル共有ソフトなどを使って流してしまえばそれが延々と流通し続けるため、「致命傷」ではないが完全ないたちごっこになることはもはや確実な情勢です。

というのも、前回の2007年2月頃に発見されたキーに関しては、それが使えないようになるHD DVDやBlu-ray Discが2007年4月頃から出荷され始めていたわけですが、今回の件でせっかく以前のキーで破られないようにしたにもかかわらずまたしても解除可能になってしまったわけなので……。今後の流れの予想としてはこうなります。

キーが発見される

キー発見以前のHD DVDやBlu-ray Discが続々と解除されていく

キーが使用できないように新しいAACS登場

新しいAACSに対応したキーが発見される

新しいキー発見以前のHD DVDやBlu-ray Discが続々と解除されていく

新しいキーが使用できないようにさらに新しいAACS登場

(以下延々と続く)


過去のDVDの場合の例で考えると、この流れの過程において「解除」を簡単に可能にするフリーソフトが開発され、バージョンアップが繰り返されることで最終的にはほぼワンクリックで「解除→コピー」ができるようになってしまい、完全に寿命を迎える、と……。


なお、前回の騒動や前々回の騒動など、これまでの流れについては以下を順に読めばちゃんと理解できます。

maclalalaweblog: 次世代コピープロテクト AACS は死んだか

次世代DVDのDRM団体、ニュースサイトに削除要請を開始。Diggは抗戦の構え - Engadget Japanese

スラッシュドット ジャパン | HD-DVD暗号解除キーをめぐって大騒ぎ、Diggは炎上

ITmedia News:DRM対ハッカー、もはや業界は降伏するしかない?

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in メモ,   ソフトウェア, Posted by darkhorse

You can read the machine translated English article A new AACS decryption code that HD DVD /….

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