独習 Scalaz 

これまでいくつのプログラミング言語が羊の衣を着た Lisp に喩えられただろうか? Java は馴染み親しんだ C++ のような文法に GC を持ち込んだ。それまで他にも GC を載せた言語はあったけども、現実的に C++ の代替となりうる言語に GC が載ったことは 1996年には画期的に思われた。やがて時は経ち、人々は自分でメモリ管理をしないことに慣れていった。JavaScript と Ruby の両言語もその第一級関数 (first-class function) やブロック構文を持つことから羊の衣を着た Lisp と呼ばれたことがある。S式の同図像性がマクロに適することから Lisp系の言語はまだ面白いと思う。

近年の言語はもう少し新しい関数型言語から概念を借りるようになってきた。型推論やパターンマッチングは ML にさかのぼることができると思う。時が経てば、人々はこれらの機能もまた当然と思うようになるだろう。Lisp が 1958年、ML が 1973年に発表されたことを考えると、良いアイディアが一般受けするには何十年かの時間がかかっている。その寒々しい何十年かの間、これらの言語は教義に異を唱える異端者、またはより酷く「真剣じゃない」と思われたことだろう。

別に Scalaz が次に大流行すると言っているわけじゃない。だいたい僕は Scalaz のことをまだ分かってもいない。ただ確信を持っているのはこれを使っている奴らは彼らの問題を真剣になって解いているということだ。または、残りの Scala コミュニティーがパターンマッチングを使っているのと同じぐらい学術的なことをやっている。Haskell が 1990年に発表されたことを考えると、この魔女裁判はしばらく続くだろうが、僕はオープンマインドでありたい。

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