ケイ・プティコムほかアンケート調査

87%が「今後もPLC(電力線通信)を利用したい」と回答

2007/03/28

 関西電力100%出資のケイ・オプティコムが4月2日からPLC(電力線通信)アダプタのレンタルサービスを開始する。それに先立ち、同社(を含む電力系NCC6社)はFTTHサービス「eo光」ユーザー200人を対象に、PLCトライアル・アンケートを実施した。

ケイ・オプティコム写真 ケイ・オプティコム サービス戦略グループ サービス企画チーム チームマネージャー 河田靖弘氏

 同アンケートによると、97%がPLCを介してインターネット接続ができたと回答。また、83%が10Mbps以上の環境で利用できており、高い確率で一定以上の速度による利用が可能であることが検証できたと回答した。さらに、速度や安定性といった性能面でも、90%以上が“許容できる”などと評価し、LAN環境の改善というポイントについても、79%が“役立っている”とした。結果的に、87%が“今後もPLCを利用していきたい”と回答している。

 PLCのメリットは、電力線ケーブルにデータ通信用の高周波(2M〜30MHz)も流すことで、既存インフラを活用した通信網を構築できる点。新たに通信用のケーブルを設置する必要がないため、LANケーブルの設置が難しい場所や、無線LANの電波がうまく届かない場所でも、コンセントさえあれば通信可能な環境が作れる。

 NTT東西グループを始め、パワードコムを吸収したKDDIがPLCサービスを提供しているが、日本では2006年10月に解禁となったばかりで、本格的な普及はこれからである。光ファイバ加入者線の普及状況にも影響される。

 関西地方を主な商圏とするケイ・オプティコムは、光ファイバサービスにおいては、関西圏でNTT(西日本)と「激しい競争を繰り広げている」(同社)。

 総務省の調査「加入者回線に占めるNTT東西のシェア(光ファイバのみ)」によると、奈良県や滋賀県では、NTT西日本のシェアが過半数を割っている状況。大阪府、京都府、兵庫県、和歌山県などでも、NTT西日本のシェアは50%強〜60%半ばあたりである。「おそらく関東圏では(光ファイバのシェアは)NTT東日本が圧倒的だろう。このことからも、関西圏でケイ・オプティコムが健闘していることが分かる」(同)と胸を張る。

 なお、同社は、PLCアダプタのレンタルサービスと同時に、ブロードバンドルータのレンタルサービスも行う。両サービスとも、親機子機のセットで月額500円。子機追加の場合は同250円。さらに、初期設定やセキュリティサービスなどの出張設定をパックにした「おまかせ安心セット」の提供も開始する。

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(@IT 谷古宇浩司)

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