ワイン「まずい」、劣化物質が嗅覚乱す 阪大
ワインがまずくなるのは、ワインからごく微量放出された劣化物質が鼻に入って嗅覚を乱し、においを感じさせなくするから――。こんな研究結果を大阪大と大和製缶(東京)のチームがまとめ、16日付米科学アカデミー紀要電子版に発表した。
原因物質は、有機化合物の一種フェノールと塩素、カビにより作られる「TCA」と以前から分かっていたが、今回はその作用の仕組みを解明。果物や肉、酒類、野菜など、風味の落ちたさまざまな食べ物や飲み物にごく微量含まれることも突き止めており、チームは、品質劣化の検査法や保管法の改善に役立つと期待される、としている。
イモリの嗅細胞にTCAを加えたところ、細胞膜上でにおい分子を受け取る仕組みが働かなくなった。TCAを除去すると、働くようになった。
TCAは、においを感じなくする他の薬品や強い香料よりも、低濃度で嗅覚を強く阻害した。ワインを飲んでもらう実験では、濃度が上がるほど、まずいと感じる人が増えた。〔共同〕