北朝鮮労働者が建設していたナミビア国防省本部=ウイントフーク郊外で2017年9月27日午後2時58分、小泉大士撮影 厳しい経済制裁にさらされながら、なぜ北朝鮮は核・ミサイル開発を進めることができるのか--。こんな疑問から注目が集まる北朝鮮の外貨稼ぎ手法の一端が、北朝鮮から1万キロ以上離れたアフリカ南部で垣間見えた。【ウィントフークで小泉大士】 「彼らのこと? よく知っているよ。一緒に働いていたんだから」。ナミビアの首都ウィントフーク郊外の酒場に現れた30代の地元男性が口を開いた。男性のスマートフォン画面には、鉄骨を組むブルーの作業着姿の北朝鮮労働者が映る。約50人が住み込みで国防省本部の建設に関わっていた。「キム・トンチョルが連れてきた作業員たちだ。皆宿舎で野菜をソースで赤くした料理を食べていた」。キムチのことらしい。 キム・トンチョル氏(49)とは、北朝鮮の建設会社「万寿台(マンスデ)海
