中国で6日、麻薬密輸罪に問われた日本人の死刑が執行されたことについて、日本政府は中国の司法制度に従って行われたため、やむを得ないと受け止めている。 ただ、8日にはほかの日本人死刑囚3人にも刑執行が予定されており、日中関係に影響を及ぼす可能性を懸念している。 鳩山首相は6日夕、首相官邸で記者団に、死刑執行について「それぞれの国、それぞれの司法制度があるから、内政干渉的なことを言うべきではない」と指摘した。そのうえで、「日本人の通常の感情からすれば、厳し過ぎるんじゃないかという思いは当然ある。日中関係に亀裂が入らないよう努力する。国民の皆さんも冷静にしていただきたい」と語った。 岡田外相も同日夕の記者会見で、「死刑が連続して行われると、いろいろな国民感情が出てくる懸念がある」と述べた。中国政府に対しては既に2日に程永華駐日大使を呼んで懸念を伝えたとし、再度の申し入れは行わない考えも示した。