国内最高齢のラッコのエレン(メス、推定24歳)が27日、大阪市港区の水族館「海遊館」で息を引き取った。人間でいえば100歳を超える大往生だった。 野生のエレンは1993年に米国アラスカから海遊館にやってきた。25日に水面からうまく上がれなくなり、27日昼に死んだ。 海遊館によると、ラッコの平均寿命は15~20歳。エサの豊富なアラスカの海にすむため、好き嫌いが激しく飼育が難しい。エレンはエサをえり好みせず食べていたといい、担当者は「それが長寿の秘訣(ひけつ)だったのでは」と話している。 日本動物園水族館協会(東京)によると、昨年末時点で国内で飼育されていたラッコは12施設の27頭。ピークだった1994年(122頭)の2割ほどに減っている。野生のラッコはワシントン条約で取引が規制されて輸入が難しく、国内での繁殖も高齢化で難しくなっているという。
