むかしむかし、ねこはぷんぷんしていました。 にんげんというものは、なんとおろかなのだろう。 おいしいごはんをくれるのはよい。 でも「かわいいから」といってこねくりまわしたり、きまぐれにさわったり、つめをきらせろとおいかけまわしたりする。 なによりも、ひるねをしているときにむりやりだっこするのがさいあくなのです。 「ねこはもっと じゆう であるべきだ」 そうおもったねこは、あるひ、こっそりいえをぬけだしました。 ながいながいたびをして、だれもいないみどりのくににたどりつきました。 そこにはたかいきや、ふかいもりや、ひろいはらっぱがありました。 にんげんのいないばしょで、ねこはおおきくのびをして、しっぽをふりました。 「ここを ねこのくに にしよう」 こうして、ねこは どくりつこっか をつくることにしたのです。 しばらくすると、ほかのねこたちもあつまってきました。 どこかでにんげんにあきあきし