漫画家のペス山ポピーさんはアシスタント時代の2013年、当時の雇用主である漫画家からシャワーをのぞかれそうになるなど、悪質なセクハラを受ける。以来、漫画に向き合うことが難しくなり、体調を崩した。 そのセクハラ加害者から7年越しの謝罪を受けた顛末を描いたのが、『女(じぶん)の体をゆるすまで』だ。本作は性暴力を世の中に訴えるだけでなく、タイトルの通り、「女の体」を持って生まれたペス山さんが、幼い頃から抱え続けてきた「性別違和」に対して向き合う道のりが、性被害と表裏一体をなすようにして描かれている。 この取材では、前半で主にセクハラ被害について、後半ではペス山さんが自覚している男性でも女性でもない性、「Xジェンダー」について聞いていきたいと思う。(全2回の1回目/後編を読む)
