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[インタビュー]

「IT部門の使命は『データファクトリー』」─米ガートナー

データ前処理ツールの最新動向から考えるIT部門の存在意義

2016年6月15日(水)川上 潤司(IT Leaders編集部)

データの分析や可視化を支えるツールが進化する一方で、後手に回ってきたのが必要なデータを整える「前処理」の領域だ。ここにセルフサービス型の新しいツールが登場し始めた。その動向や、あらためてIT部門が担うべきミッションについて、米ガートナーでリサーチ部門 バイスプレジデントを務めるリタ・サラム(Rita Sallam)氏に話を聞いた。

 TableauやQlikViewのようなモダンBIツールの登場が1つの契機となり、一般のビジネスユーザー自らがデータ分析にあたる姿は今や珍しいことではなくなった。一方で、データサイエンティストのような職種が脚光を浴び、高度なデータ解析の領域においても、あの手この手のチャレンジが続いている。

米ガートナー リサーチ部門 バイスプレジデント リタ・サラム(Rita Sallam)氏

 データから知見を得て次の手に活かすという文脈においては、とかくデータを“料理すること”が着目されがちで、市場にも料理を楽にするためのツールが次々と登場しているのが昨今の状況だ。もちろん、それは歓迎すべきことだが、より重要となるのが“食材を準備すること”、つまりは分析対象とするのに相応しいデータを素早く揃える仕組みを整えることである。

 知っての通り、データは企業内にある様々なシステムに散在している。フォーマットも異なれば、粒度や精緻さも種々雑多だ。非構造化データも増え続けている。幾つものデータソースを組み合わせて分析したいというニーズが高まっている中で、望むようなデータを実際に準備するのは簡単なことではない。

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