パルステック工業株式会社(パルステックこうぎょう、: PULSTEC INDUSTRIAL CO., LTD.)は、関連の検査機器を主とした電子機器の製造および販売を手がける企業。光に関する高い技術力を持ち、特に光ディスク分野を得意とする[1]

パルステック工業株式会社
PULSTEC INDUSTRIAL CO., LTD.
パルステック工業本社
パルステック工業本社
種類 株式会社
市場情報
本社所在地 日本の旗 日本
431-1304
静岡県浜松市浜名区細江町中川7000番地の35
北緯34度47分58.6秒 東経137度41分16.4秒 / 北緯34.799611度 東経137.687889度 / 34.799611; 137.687889座標: 北緯34度47分58.6秒 東経137度41分16.4秒 / 北緯34.799611度 東経137.687889度 / 34.799611; 137.687889
設立 1969年11月1日
業種 電気機器
法人番号 5080401004455 ウィキデータを編集
事業内容 電子応用機器・装置の製造および販売
代表者
資本金 14億9137万5,000円
(2024年3月期)
発行済株式総数 1,393,4592株
売上高 26億12百万円(2024年3月期)
純資産 36億38百万円(2024年3月期)
総資産 51億37百万円(2024年3月期)
従業員数 156人(2024年3月31日現在)
決算期 毎年3月31日
主要株主
  • 伊藤克己 8.41%
  • 坪井邦夫 7.61%
  • 竹内正規 2.45%
(2024年3月31日現在)
主要子会社 Pulstec USA,Inc. 100%
外部リンク www.pulstec.co.jp ウィキデータを編集
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「研究開発主導型モノづくり企業」を提唱しており、近年は同社の持つ光技術を応用し、3Dスキャナ医療分野などへの応用を行っている。1996年日本証券業協会(現・JASDAQ)に株式を店頭登録ののち、2000年3月東京証券取引所二部(現・東証スタンダード市場)上場。

沿革

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  • 1969年 電子機器製造販売を目的として、浜松市曳馬町に資本金50万円で法人設立。
  • 1975年 量産部門を分社化、北菱電機工業株式会社を設立。
  • 1986年 東京都港区西新橋に東京営業所及び開発室を開設。
  • 1991年 大阪府吹田市江坂町に大阪営業所を開設。
  • 1992年 北菱電機工業株式会社と合併。
  • 1996年 米国カリフォルニア州トーランスに現地法人を設立。
  • 2000年 英国スウィンドンに欧州事務所を開設。
  • 2001年 中国北京市に北京事務所を開設。
  • 2002年  中国の天津市保税区に現地法人帕路斯(天津)国際貿易有限公司を設立。
  • 2004年 中国の北京市に現地法人帕路斯(北京)科技有限公司を設立。
  • 2022年 米国ミシガン州ノバイに現地法人Pulstec USA, Inc. を移転。

事業内容

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工場など企業向けに、高度な光学テクノロジーを用いた製品の開発及び販売を行っている[1]。個人一般向けの製品は取り扱っていない。

残留応力測定

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同社の残留応力測定器は、cosa法を用いた製品化が世界初となり、高精度・低コストでの残留応力測定が実現された[2]半価幅残留オーステナイト結晶レベル、強度分布、硬化層深さなどの、金属全般の残留応力測定を取り扱う。

光応用分野

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国内で唯一のShack–Hartmann波面センサの製造販売を手がけ、光学レンズの波面測定や補償光学でトップシェアを争う[3]。また人間や物(建造物等)を対象とした三次元計測装置(3Dスキャナ)の他、ナノメーターサイズの加工装置、医療機器の受託製造(OEM)等を行う。

光ディスク

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DVDフォーラム、Blu-ray Discアソシエーション、HSDフォーラム(HVDフォーラム)参加企業。同社のDVD向け光ディスク、光ピックアップ検査および評価装置は世界水準と言われており、トップシェアを誇る。Blu-ray DiscやHD DVDの評価装置も手がけている(ただし、HD DVDは東芝の撤退により取扱終了)。2003年2月19日にはオプトウェアと提携、HVD(ホログラフィック・バーサタイル・ディスク)用評価装置を取り扱っている。

実績

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製品

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かつて同社は、CDからBlu-rayに至る光ディスク検査装置や光ピックアップ評価装置を製造し、国内外の企業に製品を販売・輸出していた。これにより、光ディスク技術の品質管理や評価において重要な役割を果たし、グローバル市場での信頼性を確立していた。しかし、光ディスク市場が縮小する中、同社は保有する光学技術と研究開発力を活用し、新たな製品分野への展開を図る。この戦略により、光学技術の応用における競争力を維持しつつ、技術革新を追求し、新たな市場機会を創出。

同社は、静岡県中小企業技術研究開発費補助事業産学共同研究開発事業への選定、日本非破壊検査協会学術奨励賞など、光学分野における取り組みが幅広い業界から注目を集めている。近年では残留応力測定装置への関心が高まり、中日新聞社主催の「中日産業技術賞」や日刊工業新聞社主催の「機械工業デザイン賞」、一般社団法人精密工学会主催の「精密工学会ものづくり賞」などで、当社の製品が受賞し、高い評価を得ている。また、経済産業省の地域未来牽引企業に選定されるなど、業界内外からの評価を確立した。

次世代DVD戦争(高解像度光ディスク規格戦争)

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2000年代中旬にDVDの後継となる次世代光ディスク規格を巡って起きた次世代DVD戦争(高解像度光ディスク規格戦争)では、ソニーパナソニックディズニーなどの企業が支持したBlu-ray Disc東芝マイクロソフトが中心となって開発を進めたHD DVDの2つの規格が対立。対立以前より光ディスクの検査機器最大手メーカーとして両陣営企業に深く携わっていた当社は製造・開発・技術的進歩に大きく貢献。その結果、日本国内の光学分野および光ディスク分野の世界規模の競争力拡大に寄与した。

労働環境

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くるみん認定、健康経営優良法人認定をそれぞれ複数回取得するなど、福利厚生に力を入れ、積極的な働き方改革に注力する。特に、有給休暇取得率、育児休暇取得率、ノー残業デーにおける定時退社率を公開する[4]など、透明性を重視したホワイト企業化を推進。この結果、静岡県内中小企業優良企業ランキングでは4位となる[5]等、上場企業でありながら地域社会からの評価も高い。

脚注

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  1. ^ a b パルステック工業株式会社”. パルステック工業株式会社 ウェブサイト. 2024年9月4日閲覧。
  2. ^ cosα法によるX線応力測定法標準-フェライト系鉄鋼編- Standard for X-Ray Stress Measurement by The cos α Method -Ferritic Steels- (JSMS-SD-14-20)”. www.jsms.jp. 2024年9月4日閲覧。
  3. ^ 【2024年】波面センサー メーカー5社一覧”. Metoree. 2024年9月4日閲覧。
  4. ^ パルステック工業株式会社”. パルステック工業株式会社 ウェブサイト. 2024年9月27日閲覧。
  5. ^ 【ホワイト企業】静岡県の隠れ優良企業ランキング一覧 | 優良企業の探し方も”. 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト (2024年8月20日). 2024年9月27日閲覧。

外部リンク

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