交通違反
日本
編集警察官の現認ならびにオービスに代表される取締機の感知により、交通違反の取締りが行われる。違反者は、違反の軽重に応じて違反点数が加算され、累計点数が一定基準を超えると、違反者講習の受講義務、一定期間の免許停止・免許取り消し等の行政処分、ならびに点数に応じた刑事処分を受ける(軽微なものについては下に説明する反則金制度によって刑事罰が免除)。違反が重大・悪質である場合、罰金や懲役・禁錮、車両の差し押さえなどの刑罰を受ける。
比較的軽微な違反行為の場合は反則金が課せられる。これは一種の行政手続であり、一定期間内に反則金を納付すれば一切の刑事処分は免除される。反則金の支払いは任意であり、反則金を納付しない場合には通常の刑事手続に移行し、裁判による司法判断を仰ぐ権利を有している。この場合、警察が収集した違反事実の証拠が検察に送られ、起訴されることになる。とはいえ、裁判所も膨大な件数の違反者を処理しきれないのが実情であり、簡易処分制度が設けられた所以である。
一方、酒酔い運転や無免許運転、共同危険行為(暴走行為)、大幅な速度超過など重大な違反行為、また違反行為を原因として交通事故を起こした者などについてはこの制度は適用されず、刑事処分の対象となる。
規制対象が一般人に幅広く及び、かつ行政犯としての性質からしばしば実質的な法益に対する危険性の判断とは無関係に機械的に処理されることも多いため、取締りを巡る疑問やトラブルも生じている[1]。
アメリカ
編集アメリカ合衆国では、全国的な交通法規はあるものの、運用は州、郡などの自治体が行っていることもあり、交通違反をした場所により罰金などの処罰が異なる[2]。また、警察官に停止を求められた時、警察官が自分の車に来るまで運転席に座っていなければならない義務がある(銃撃を防ぐため)など、日本警察との対応と大きく異なるため日本大使館が注意を呼び掛けている[3]。
飲酒または薬物影響下での運転をDUIといい、通常の交通違反ではなく刑法犯として処罰される[4]。
駐車違反の場合は、フロントガラスに罰金額を記載したチケットが置かれ、その記載された金額を郵送するかクレジットカードで払う必要がある[4]。
走行中の交通違反をMoving Violationといい、パトカーから停止するよう命じられたときは速やかに車道右側に駐車し、車からは降りずに車内で指示を待つ必要がある[4]。
脚注
編集- ^ レポート:宅島 奈津子 編集:モーサイ編集部・小泉元暉 (2021年7月11日). “なぜ警察は待ち伏せをして取り締まるのか? 元白バイ隊員が明かす理不尽すぎる交通取締事情”. carview!. カービュー. 2021年7月11日閲覧。
- ^ アメリカで交通違反をしたらどうなる? 日経BPウーマン・オンライン(2014年10月8日)2017年3月5日
- ^ “安全の手引き” (PDF). 在米日本大使館. 2017年8月21日閲覧。
- ^ a b c “交通事故と違反”. ライトハウス. 2017年10月7日閲覧。
- ^ 強制送還数が増加、アメリカ 不法移民の取り締まり強化 jbpress(2014年4月12日)2017年3月5日閲覧