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バックストーリー:新鮮で栄養のある給食と学びを提供するマラウイの小学校

マラウイ南部、ゾンバ地区のナミロンゴ小学校にはコンピューターやハイテク機器はありませんが、ここでは学びとインクルージョン(異なる個性を持つ者同士が互いに尊重されていること)が深く尊重されています。
, Giulio d'Adamo
Felix Malinda, headmaster of Namilongo School, in southern Malawi, has deep respect for his students and fellow teachers. WFP/Giulio d'Adamo
マラウイ南部のナミロンゴ小学校の校長フェリックス・マリンダさんは、生徒と教師たちに深い尊敬の念を注ぎます。 WFP/Giulio d'Adamo

マラウイ南部のナミロンゴ小学校にあるフェリックス・マリンダ校長のオフィスに入ると、まるで別の世界に足を踏み入れたような気分になりました。テクノロジーは見当たらず、あるのは壁に貼られたポスターや書類と、マリンダ校長の木製の机だけです。

私が学校や教師、生徒たちを撮影するカメラや、国連WFPのスタッフがマリンダ校長にインタビューする様子を録音する機材が、ここでの唯一のテクノロジーです。グレーのスーツとストライプのネクタイをきちんと着けた校長は、生徒や教師たちへの深い尊敬の念を語りました。

広くて風通しの良いオフィスには、手書きのポスターが貼られており、「学校改善計画」などのプロジェクトや、「弱い立場の子どもにも教育を」というスローガンが書かれていました。そこは、生徒と教師が互いに責任感と尊敬の念を共有する空間のようでした。

Women prepare a WFP-supported meal at Namilongo Primary, with ingredients grown by local Malawi farmers. WFP/Giulio d'Adamo
ナミロンゴ小学校で、地元の農家が育てた食材を使って、国連WFPが支援をしている学校給食を準備する女性たち。 WFP/Giulio d'Adamo

国連WFPは、ナミロンゴ小学校のようなマラウイの小学校と提携し、地元の農家から学校給食用の食材を購入しています。これは地域社会全体にとってメリットのあることです。生徒たちは新鮮で栄養のある食事をとることができ、農家は果物、野菜、豆類を購入してもらえるため、安定した収入を得ることができます。親たち(その多くは農家)は、子どもたちを心身ともに健康的に育てられ、さらに学校に通わせることができます。

調査結果によると、マラウイにおける国連WFPの学校給食支援は、欠席率の減少と出席率の向上に役立っていることがわかります。しかし、潜在的なメリットはもっと大きいと言えます。地域経済から健康、男女平等まで、さまざまな分野への投資効果を生み出すからです。これは、500万人以上が食料不安に陥っている、世界で最も貧しい国の一つ、マラウイにとって重要なことです。昨年のエルニーニョ現象による干ばつを含む異常気象は、人口の80%を占める小規模農家を直撃しました。

Enrolment is growing at Namilongo since the school began serving up locally sourced school meals. WFP/Giulio d'Adamo
ナミロンゴ小学校では、地元産の食材を使った給食の提供を開始して以来、生徒数が増加しています。 WFP/Giulio d'Adamo

「以前は、貧困や飢餓などさまざまな理由で、生徒たちが学校を途中でやめてしまいました」とマリンダ校長は語ります。地元産の食材を使った学校給食支援を開始してからこの流れはなくなり、「学校の入学者数が増加していることに気付きました」と校長は付け加えました。

マリンダ校長の撮影は、その日の最後の仕事でした。午前中は、この小学校の生徒たちが国連WFPが支援をしているお粥の朝食を食べているところを撮影したり、英語の文法の授業の様子を撮影したりしていました。私は、ハプサさんという名前の14歳の少女に焦点を当てました。彼女は私の娘とほぼ同じ年齢でした。

「このプロジェクトで子どもたちは恩恵を受けています。子どもたちの栄養状態が改善し、服を買えるようになりました。」と、ナミロンゴ小学校に農産物を供給している農家の一人、ハプサさんの母親マトリダ・チココさんは言います。彼女の2人の息子も小学校に通っています。

Hapsa and her mother Matrida Chikoko next to a field tilled by Matrida's farming cooperative - which supplies food to Hapsa's school. WFP/Giulio d'Adamo
ハプサさんと母親のマトリダ・チココさん。マトリダさんの農業協同組合が耕作する畑を背景に撮影。マトリダさんの農業協同組合はハプサさんの学校に食材を供給しています。 WFP/Giulio d'Adamo

「子どもたちは学校で毎日朝食を食べます」とチココさんは付け加えます。「家では子どもたちにンシマ(トウモロコシ粉)とレリッシュ(野菜ソース)しか与えられないのですが、今は多様な食べ物を食べているので、子どもたちが健康になっているのがわかります。」

私は今でも、自分の娘とほぼ同じ年齢のハプサさんのことを思い出します。もし私の家族がマラウイで生まれていたら、私たちはどんな人生を歩んでいたでしょう。自分の娘がナミロンゴ小学校に通っている姿を想像します。そして、その思いやり、尊敬、教育の価値観は、どんな親でも誇りに思うことでしょう。

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