なぜ部下たちは自分たちで決めずに全部聞いてくるのか

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公開:2024/11/11

決めていいと知らない

どこまで決めて良いのか分からないのであれば、決めようがない。権限の委譲ができてないことが多いので、デリゲーションポーカーなどを利用すると良い。

提案を覆され続ける

次のようなことを繰り返すと、「お伺いを立てたほうが早い」となる。

  • チームで決めたものを持っていくと「それじゃダメだ」と言われる

  • 懸念点や問題点の起案をすると「今それは考えなくて良い」と無視される

  • 決めた対応方針を伝えると「こうやって進めて」と別の指示がされる

  • ある程度進めた後で全部仕事が引き継がれて全部書き換えられる

当然ながら、これが続けば「どうせ調べたり考えても無駄だから、全部最初から聞いてしまったほうが早い」となる。

決めさせる難しさ

多くの場合上司の方が経験も知識も多く視野も広いため、90点がとれる案が脳内にできあがっている。一方で、部下が出してくる案は70点程度の場合が多い。そして上司は90点がとれる案が脳内にあるため「こちらのほうが良い」と軌道修正をすることになる。

ビジネスとしては非常に正しく、わざわざ点数を下げて仕事を失敗させるよりも良い効果を得られる方法を選ぶ。しかし、それでは部下たちは「もう全部この人に指示を仰いだほうが良い」という状態に陥る。

その仕事の失敗が致命的ではない場合、70点でもGOを出したほうが良い場合がある。そして振り返りのタイミングで「もっとこうした方がスムーズだったかも」や「この視点での考慮が足りなかったかも」と伝えることで、振り返りを有効にできる。

「自分が想像した正解が必ず出せる自発的な組織になって欲しい」という理想を追い求めるには、ある程度の失敗と育成コストを受け入れるしかない。

もしくは「私決める人、あなた作る人」という組織にしてしまうのが早い。こうすれば不要な議論や育成に時間をかけずに高速で意思決定をして、作業者としての部下に指示をするだけでよくなる。

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