Wavelength Division Multiplexing
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1本の光ケーブルの中に、複数の波長の違う光を押しこむよ
本当は1本の光ケーブルしかないけど複数あるかのように扱うためのやり方だよ
光ケーブルを通る光信号は波長が違うとほとんど干渉しないよ
日本では「WDM」や「波長分割多重(方式)」と表現されるのが一般的だよ
簡単に書くよ
Wavelength Division Multiplexing(読:ウェイブレングス・ディビジョン・マルチプレクシング)とは
いわゆる「WDM(波長分割多重)」のこと。
用語の中身としては
「本当は1本の光ケーブルだけど、波長の異なる複数の光信号を押しこむことによって、擬似的に複数の光ケーブルがあるように扱いますよ」な通信のやり方
です。
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詳しく書くよ
最初に留意事項です。
「WDM」や「波長分割多重」と言われて「あぁ、アレのことね」と分かる方は最後まで読む必要ありません。
WDMの正式名称(?)が「Wavelength Division Multiplexing」です。
「Wavelength Division Multiplexing」の頭文字を取ったのが「WDM」ね。
※「Wavelength Division Multiplexing」を何となく日本語にすると「波長分割多重化」となります。[詳細]
以上が「WDM」の意味を知っている人向けの説明です。
「WDMって何?美味しいの?」な人は、このまま読み進めてください。
用語の中身について説明します。
それでは、いってみましょう。
予備知識を含めて、順番に見ていきます。
光ケーブルは「光信号を通す線」です。
ピカっ!な光が、中を通ります。
ピカっ!な光は、ピカっ!としています。
ですが、心の眼で見ると、うねうねした波のようになっています。
光ケーブルの中を通る光信号は、波長が違うとお互い干渉しません。
シカトです、シカト。
波長が違う光信号同士が干渉し合わない理屈は、あれがあーなってこーなってげふんげふんだからです。
つまり、私もよく分かりません。
聞かないでください。
ここまでを踏まえて、ピヨ太君を見てみましょう。
ピヨ太君は、ピヨ子さんとやり取りをするために、3本の光ケーブルを用意しました。
1本目の光ケーブルでは「うにょ~~~ん」と長い波長の光信号を使って、やり取りをします。
2本目の光ケーブルでは「うにょ~ん」と普通の波長の光信号を使って、やり取りをします。
3本目の光ケーブルでは「うにょん」と短い波長の光信号を使って、やり取りをします。
おっと、ここでピヨ太君、何か閃いたようです。
意外と博識なピヨ太君は「光ケーブルの中を通る光信号は、波長が違うと干渉しない」ということを知っていました。
その知識をもとにして「だったら、別にわざわざ3本用意しなくても、1本の中を全部通せば良いんじゃね?」と気づいたのです。
光ケーブルは決してお安くありません。
お財布はいつも冬!なピヨ太君は、少しでも出費を抑えたいのです。
そこでピヨ太君は、ピヨ子さんのところに通していた3本の光ケーブルを1本にしてしまいました。
「うにょ~~~ん」も「うにょ~ん」も「うにょん」も、全部、その光ケーブルの中を通るようにしたのです。
そして、受け取り側のピヨ子さんに「波長の異なる3種類の光信号が行くから、そっちで適当に選り分けてよ」とお願いしました。
これで実際の光ケーブルの本数は1本になりました。
ですが、3本あったときと同じことができていますよね。
これは、小難しい言い回しを使うと「1本の光ケーブルを擬似的に3本の光ケーブルとして扱っている」と言えるでしょう。
このような
波長の異なる複数の光信号を1本の光ケーブルに押し込むことによって、擬似的に複数の光ケーブルとして扱うやり方
が「WWavelength Division Multiplexing」です。
上でも書きましたが、一般的には「WDM」と表現されます。
もしくは日本語で「波長分割多重」です。
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一言でまとめるよ
まぁ「Wavelength Division Multiplexing」って単語が出てきたら「WDM(波長の異なる光信号を1本の光ケーブルの中に押し込むことによって、擬似的に複数の光ケーブルがあるように扱いますよ方式)のことなんだな~」と、お考えください。
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おまけ
■訳してみるよ
「wavelength(ウェイブレングス)」の意味は「波長」です。
「division(ディビジョン)」の意味は「分割」とか「分配」とかです。
「multiplexing(マルチプレクシング)」の意味は「多重化」です。
何となくくっつけると
波長分割多重化
となります。