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[キャリアクエスト]教育学部からバンダイナムコエンターテインメントへ。「鉄拳8」アシスタントプロデューサー・野口雄斗さんに就活生へのアドバイスを聞く【PR】
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印刷2024/06/24 12:00

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[キャリアクエスト]教育学部からバンダイナムコエンターテインメントへ。「鉄拳8」アシスタントプロデューサー・野口雄斗さんに就活生へのアドバイスを聞く【PR】

 4GamerとGame*Sparkは,「とにかくゲーム業界で働きたい!」と志す学生の皆さまに向けた就活イベント「キャリアクエスト 〜冒険者から専門職へ〜」を6月30日(日)に開催します。

 本記事ではこちらのイベントにあわせて,実際に現場で働いている方に質問を投げかけた“ゲーム業界を目指す学生のためのインタビュー”をお届けします。
 今回のインタビューのお相手は,「株式会社バンダイナムコエンターテインメント」で働く野口雄斗さん。バンダイナムコエンターテインメントは『鉄拳』『機動戦士ガンダム』『テイルズ オブ』シリーズなど数多くのIPと幅広いジャンルのタイトルを展開しています。

 なお,本記事は4GamerとGame*Sparkによって共同制作された連載記事となります。

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教育学部で自分を見つめなおし,ゲーム業界へ


Game*Spark:
 自己紹介をお願いします。

野口雄斗さん(以下,野口さん):
 CE事業部第3プロダクション1課所属の野口雄斗と申します。入社は2021年で,学生時代は埼玉大学の教育学部にて小学校の教員免許を取るための勉強をしていました。

Game*Spark:
 現在はどのような業務に携わっていますか。

野口さん:
 3D格闘ゲーム『鉄拳8』のアシスタントプロデューサーとして,プロデュース業務を担当しております。

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Game*Spark:
 入社したきっかけを教えてください。

野口さん:
 バンダイナムコエンターテインメントを意識したきっかけは,『機動戦士ガンダム』などのロボットアニメが好きだったことです。大好きなコンテンツを活用して,ゲームから受けた感動に自分も携わり,それをたくさんの方に広げていきたい!と考えたことからはじまりました。

Game*Spark:
 バンダイナムコエンターテインメントが手掛けたもので,思い入れが深いものはありますか。

野口さん:
 小学校中学年くらいで触れたものの中から,特に思い入れが深いタイトルを2つ挙げます。ひとつめは『R4 -RIDGE RACER TYPE 4-』(1998年12月3日発売)です。とにかくデザインがクールで洗練されていて,特にオープニングはいまの時代でも色褪せないかっこよさがあると思います。

 もうひとつは,『機動戦士ガンダム外伝 コロニーの落ちた地で…』(1999年8月26日発売)というゲームです。モビルスーツに乗って一人称コックピット目線で戦う作品で,めちゃくちゃ難しいのですが,敵がどこからくるかわからない緊張感が好きですね。モビルスーツを動かせるゲームはいろいろあるのですが,一人称であることでガンダムを動かすのではなくパイロットになりきる,という体験の深さに驚き,自分の目指すべきところはこの没入感であると自覚した作品でもあります。

Game*Spark:
 小学校中学年から結構ゲームをプレイされていたのですね。ゲーム業界で働きたいと考えたのはいつ頃でしたか。

野口さん:
 就活を始めるタイミングでしたね。教育学部に在籍していたこともあり,元々は教職に就こうと考えていました。

Game*Spark:
 そんな中,志望をゲーム業界に変えた理由は何だったのでしょうか。

野口さん:
 大きかったのは,教職課程の教育実習に行ったことですね。いい授業が作れたという手応えは確実に感じましたし,子どもたちも喜んでくれて嬉しかったのですが,目の前の子どもたちだけを対象とした,限定された嬉しさだと僕は感じました。

 その嬉しさをよりたくさんの人に広げられる仕事に就きたいなと思い,企業に就職したほうがいいんじゃないか……と進路を変えることを決意したんです。

Game*Spark:
 学生時代に学ばれたことはお仕事に活きていると感じますか。

野口さん:
 学校の教員は授業を作るというのが大きな仕事のひとつで,教育学部でもそこをメインで学びます。授業づくりは,生徒側がどういう人たちか,普段どういうものに興味を持っているかといったところから逆算して,前半で掴みを用意して,メインに伝えるものはこれで……と組み立てていきます。

 この流れは,ほぼ企画やマーケティングと一緒なんです。ゲームもお客様の感動を生み出すため,価値あるユーザー体験を作るという点でもリンクしている部分も多いので,無意識的に仕事に活きていると感じますね。

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Game*Spark:
 入社前と入社後で,会社に対する印象の違いなどはありましたか?

野口さん:
 面接をしていただいた社員の方から感じていた印象が入社後もそのまま変わらなかったので,大きなギャップはなかったですね。

Game*Spark:
 入社1年目は具体的にどのような業務をしていましたか。

野口さん:
 最初は先輩に業務を教えてもらいながら,発注書を作ったり,制作を進めるために必要な社内の稟議申請を行ったり,開発会社様などとの協業に必要な取り決めを行う契約・内容を,法務と連携して確認したりといったところからスタートしました。そのようなビジネスの基本を押さえた上で,少しずつゲーム作りの流れや考え方などを教わり,期末には前作『鉄拳7』のプロモーションビデオの制作に,コンテ制作から映像制作会社様への素材渡しまで携わりました。

Game*Spark:
 職場環境についてはどう感じていますか。

野口さん:
 風通しはすごく良いと感じます。僕のチームは10人くらいで,どんな立場でも積極的に意見を求められるのでそういった意味で自由度は高いです。

Game*Spark:
 入社後,初めて感じた困難は何でしたか。

野口さん:
 求められることに対して,自分が思い通りにアウトプットできず,理想に届かない……ということです。お客様ひとりひとりに喜んでいただくためにはいくら考えても考え足りず,今も楽しく日々悩んでいます。

 入社時点では当然,ゲーム制作のことはなにも分かりませんでした。ひとつひとつ覚えて吸収しながら,並行して例えばスケジュールを具体的に立てていく,というようなことをしなければなりませんでした。

 さらに,いかにスピード感を持って仕事をこなせるかも重要です。プロデューサーとして描く理想と,決められた条件の中でのベストを考えたうえで,自分が出せる最高打点をいかに早く出せるかを常に考えています。

Game*Spark:
 乗り越え方はまだ模索中といった感じなのですね。

野口さん:
 そうですね。でも,結局のところ目の前にきた問題に対して,ひとつずつやれることをやっていくしかないかなと思います。

Game*Spark:
 未経験でもプロデューサー業務は行えるものなのか,という疑問は就活生に多そうですが,いかがでしょうか。

野口さん:
 必須ではないかもしれませんが,なんでもいいのですが「考えて,作って,やってみて」という経験があると良いかと思います。その中でも,スケジュールを切る経験があるとすごくいいですね。

 僕は先ほど言った授業作りに加えて,軽音サークルでバンドもやっていました。どのようにパフォーマンスを届けるかということを念頭に置いて,ライブに向けて演出を考えていたのですが,そういった経験はプロデュースの業務に活きてくると思います。

Game*Spark:
 なるほど。今はプロデューサーのアシスタントとのことですが,メインプロデューサーになるまでにはどれくらいかかると思いますか。

野口さん:
 知識や経験を積んで実力を磨く,という意味では年数もある程度関わってくるかと思いますが,「それよりはどんなタイトルに関わり,その中でどのような業務を担当したか,経験を積んだか」ということの方が大事ではないかと考えます。

 例えば『鉄拳8』のような大型タイトルでは,やることも多く,ひとつひとつの影響力も大きく,非常に多くのことを考えながら制作を進めなければなりません。この大きな規模感を体験したからこそ,他のタイトルを担当することになっても,一連の流れを理解しているからこそよどみなくプロジェクトを進めることができる,つまりは自分がメインでプロデュースすることができるのようになるのではないかと思います。


「やっと『鉄拳8』の面白さを体験してもらえる!」


Game*Spark:
 入社してから現在に至るまで,ゲーム業界ならではのエピソードや経験はありますか。

野口さん:
 ゲームは今や,音楽のように国境を越えやすいコンテンツになっています。つまりは,世界中にお客様がいるということになります。特に『鉄拳』シリーズは海外のお客様からの人気が非常に高く海外での販売戦略も重要となるため,実際に現地に足を運び海外支社のメンバーと議論を重ねたり,eスポーツなどのゲームイベントや大会に出展し直接お客様と会い交流を深めたりします。

 昨年の発売直前のタイミングでは合計7回海外出張に行きましたし,来月7月も「EVO 2024」に行く予定です。

Game*Spark:
 ゲーム会社で働く中で,やりがいに感じることはありますか。

野口さん:
 入社してから3年間ずっと携わっていた『鉄拳8』の発売に携わることができたのはすごくやりがいを感じました。発売に向けていろいろな情報を解禁していく中で,お客様が喜んだり,イベント会場が熱気で沸いたりするのも嬉しかったです。

 弊社はキャリアの選択肢が幅広い中で,例えば開発フェーズを担当したものの,発売まで携われずに異動となる人もいます。そんな中,『鉄拳8』というタイトルの発売を迎えられた僕はとてもありがたい経験ができたと思います。

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Game*Spark:
 『鉄拳8』は発売後,高い評価を得ています。実際にユーザーに手に取ってもらい,評価されたときはどう感じましたか。

野口さん:
 「この面白さにやっと没入してもらえる!」と思いました。実は僕は格闘ゲームの経験がほぼない状態でチームに入ったのですが,この3年でかなりの格ゲーマーになりました。発売前の『鉄拳8』も面白くてしょうがなかったので,発売を迎えられて嬉しかったです。

Game*Spark:
 開発に携わりはじめたときは,どれくらい開発が進んでいたのでしょうか。

野口さん:
 おおむね企画の方針は決まっていて,発売に向けてマーケティング戦略を組んでいるような段階でした。誰に向けてどう売るか,発売までにどのように話題を作るか……などを作戦を立てつつ,開発チームとスケジュールをすり合わせるところをやっていました。

Game*Spark:
 ところで,学生時代はアルバイトなどしていましたか。

野口さん:
 居酒屋からコンビニ,結婚式場から塾講師までさまざまなことをしていました。

Game*Spark:
 経験豊富なのですね。そんな中,ゲーム業界ならではの魅力はありますか。

野口さん:
 私が行っていたアルバイトはお客様と対面するもので,すごく距離が近いものばかりでした。ゲームは作ってお客様のお手元に届けますが,届けた後にお客様がプレイしている姿や一人一人の顔が見えているわけではないので,そこが大きく異なる点です。だからこそ,まずはお客様と繋がりを作ること発売してからも深く繋がり続ける努力をしなければなりません。

 その分,国内外のゲームイベントなど,直接お客様と接することができる機会をとても大事にしております。『鉄拳8』発売日に商品を手に取ってくれているお客様を見つけたときは,なによりも嬉しかったです。

Game*Spark:
 一般論として,「好きなものを仕事にすると続かない」という考え方もあります。そうした見方についてどう思いますか。

野口さん:
 単純に,好きなほうが長続きすると思うのであまり共感はできません。僕はゲームが好きでやり続けているので,その情熱を保ったまま仕事を続けられていると感じます。

 世に作品を出すということは,すごくエネルギーとモチベーションが必要です。加えて,プロデューサーという役職はそれを周りに伝播させなければならないので,人一倍情熱は必要だと思います。

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Game*Spark:
 今後,業務を通じてチャレンジしたいことはありますか。

野口さん:
 新作に関わることですかね。シリーズものか否かについてはその時の状況によるかもしれませんが,新規IPに関わることはいつか必ずやりたいことのひとつです。

Game*Spark:
 ちなみに,プライベートの時間はゲームをプレイされますか。また,どんなゲームが好きですか。

野口さん:
 よくプレイします。アクションゲームや物語・世界観がしっかりしているゲームが好きで,最近は『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』がとても面白かったですね。

Game*Spark:
 ゲーム以外に趣味はありますか。

野口さん:
 最近はシーシャ(水たばこ)をずっとやっていて,家でできるようにしています。もう1年半くらいやっているので,かなり凝ってきました。

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Game*Spark:
 最後に,ゲーム業界への就職を志す学生に向けて,なにかアドバイスがあれば教えてください。

野口さん:
 この質問は精神論的な回答が多いと思いますが,僕からは具体的なアドバイスをさせてください。それはズバリ,「IR情報を見ること」です。

Game*Spark:
 それはなぜでしょうか。

野口さん:
 株主向けの資料を熟読すれば,会社はどういう人がほしいのか,今後数年どうなっていきたいかという展望が見えてくるんです。「あなたたちはこういう人がほしいんですよね」と乗っかるような形で自分をアピールすると,すごく効果的だと思います。

Game*Spark:
 ちなみに,野口さんはどういったアピールをされましたか。

野口さん:
 自分が会社でやりたいことを明確にしたうえで具体的にどう考えるかを示したかったので,最終面接までに自分で企画を考えました。そして,「この企画をやるために,あのチームに入りたいんです」というところまで具体的に提示しました。

Game*Spark:
 なるほど……。ただ,格ゲー未経験とのことでしたから,『鉄拳』チームを希望されたというわけではなかったのではないでしょうか。

野口さん:
 ……バレましたか(笑)。僕は『エースコンバット』のような無線を通じて繰り広げられる英雄体験が好きで,あれを『機動戦士ガンダム』でやりたいとずっと思っていて,それを面接でもアピールしました。結果的に部署は希望通りになりましたが,担当タイトルは『鉄拳』になりました。後に聞いてみた所,あえて別のタイトル担当にしたそうなのですが,おかげで格闘ゲームの魅力に出会うことができましたし,たくさんの貴重な経験が得られたのでよかったです。ただ,ずっとやりたいと思っている企画は何年先になってでも形にしたい目標の1つです。

Game*Spark:
 ありがとうございました!

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 ゲーム業界未経験で学生時代も直接つながりのない学部に在籍していながらも,『鉄拳8』という大型タイトルで活躍される野口さん。未経験からプロデュース職に就いていながらも,はっきりとしたビジョンを持ってお仕事をされていることがわかりました。
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