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すばらしい医学―あなたの体の謎に迫る知的冒険

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  • サイズ 46判/ページ数 392p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784478118016
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0040

出版社内容情報







医学は、人体の構造・機能の美しさを明らかにし、病気の成り立ちを理解し、多くの病気にひそむ謎を解いていくことで、膨大な数の治療手段を生み出してきた。

はるか昔、呪術やまじないと一体化していた「病気を治す」という営みは、先人たちが一歩ずつ知見を積み重ねていくなかで、古代ギリシャの「医学の父」ヒポクラテスによってサイエンスしての歩みを始める。

医学は、サイエンスであるからこそ、体に起きた病気をサイエンスの言葉で説明し、その治療手段もまた、サイエンスによって生み出すことができる。


また、人体は本当によくできている。

だがこれらの現象は、自然界で普遍的に起こりうる化学反応の連鎖によるものだ。超自然的な力を信じたくなるほどよくできたしくみが、実は化学や物理の法則によって説明できる。

本書は、外科医けいゆうとして、ブログ累計1000万PV超、twitter(外科医けいゆう)フォロワー10万人超のフォロワーを持つ著者が、医学5000年の歴史、人が病気になるしくみ、人体の驚異のメカニズム、薬やワクチンの発見をめぐるエピソード、人類を脅かす病との戦い、古代から凄まじい進歩を遂げた手術の歴史などを紹介する。


あなたの体の謎に迫る、知的興奮の書!!

内容説明

私たちは、自分の体のことをほとんど知らない。人はなぜ病気になるのか?、ヒポクラテスとがん、奇跡の薬は化学兵器から生まれた、医療ドラマでは描かれない手術のリアル、医学は弱くて儚い人体を支える…。現役外科医が語る、人体と医学のはなし。

目次

第1章 あなたの体のひみつ(立ちくらみはなぜ起こるのか;左右の目は違う世界を見ている ほか)
第2章 画期的な薬、精巧な人体(毒から生まれた新薬;歴史を変えた抗生物質;日本で生まれた画期的な新薬;ホルモンを世界で初めて抽出した日本人;奇跡を起こした新薬;モルヒネとアヘン;爆弾の開発かた生まれた薬;かつては治療薬のなかった胃潰瘍;ヒスタミンと「偽アレルギー」;胃腸炎で死んでいた時代;牛の奇病から生まれた薬)
第3章 驚くべき外科医たち(外科治療のはじまり;感染症と手足の切断;手術の早業と世界初の救急車;ドリトル先生のモデルになった外科医;男爵になった外科医;「清潔」とナイチンゲール;世界で初めて胃がん手術に成功した外科の巨人;医療現場でもっとも有名な道具;人気の嗜好品だった薬物)
第4章 すごい手術(現代医療におけるメスの進歩;器械で腸を切って縫う;手術時のガーゼは超重要;重力で腸を移動させる;ロボットが牽引する新しい外科学)
第5章 人体を脅かすもの(悲惨なウイルス漏洩事件;目に見えない脅威;長く知られなかった肺がんリスク;生命を完全に破壊する光線;発症すると必ず死ぬ病気;テロに用いられた神経毒)

著者等紹介

山本健人[ヤマモトタケヒト]
2010年、京都大学医学部卒業。博士(医学)。外科専門医、消化器病専門医、消化器外科専門医、内視鏡外科技術認定医、感染症専門医、がん治療認定医など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

273
『すばらしい人体』に続く知的冒険の第2弾。感想は前作のものをコピペしても通りそうですけど( ໊๑˃̶͈⌔˂̶͈)。肝臓はその通りなのですが、それ以外の臓器も精緻な化学工場だなぁと。薬との反応も化学で説明するの好い。本書では特に麻酔の有り難みですかね。花岡青洲とウィリアム・モートンには感謝です。麻酔無しの外科手術とか怖し過ぎて(ó﹏ò。)。現代に生きていて真に良かったよー。それに麻酔に依って、更に医療技術だけでなく、知見も大きく広がりましたよね。あと、衛生知識も地味ながら超重要(๑•̀ㅂ•́)و✧。2023/10/07

trazom

114
前作の「すばらしい人体」と同じくらい面白い。「本書では、人体の脆さにスポットライトを当てた」とあるが、「人体が弱く儚いからこそ、人類はその叡智を結集して医学を前進させてきた」として医学の発展の物語が生き生きと語られる。薬、施術法、医療器具など、自らを実験台とする危険を顧みず開発を進めてきた医学者たちの姿が感動的だ。山本先生の著者は、頭の中の知識の点と点が、線となって結びつき、なるほどと納得して肚落ちがする。正に、副題の「知的冒険」である。文章を読んで元気が漲ってくるのは、著者のお人柄だろう。いい本だ。2023/11/03

ぶち

93
前作の『すばらしい人体』で人体の仕組みの素晴らしさに感嘆し、今作の『すばらしい医学』で人体がいかに弱くて脆いかということに落胆しました。自然界のありふれた物質や目に見えないほど小さな細菌などによって生命維持機能はあっけなく破綻してしまうんです。医学は、病気の成り立ちを理解し病気にひそむ謎を解いていくことで、多くの治療法を生み出してきました。人類は知恵と技術を磨き、医学を進歩させてきたんです。容易に壊れてしまう脆い人体を守り抜きたいという医学の素晴らしさに、先の落胆は感嘆へと変わりました。素晴らしい本です。2023/11/28

けんとまん1007

77
改めて、人間という生物の凄さ・精密さ・強さ・弱さを考える材料がふんだんに提供されていて、興味が尽きない。さらに、それを支える医学の歴史だけでなく、自然界に存在するものの影響も書かれているのがいい。自分自身の経験から、今の医療の有難さを実感しているし、そこにいたる営みが興味深い。2024/03/20

たまきら

53
先日読んだ人体が面白かったので、こちらも。外科医である著者が感嘆する「人体がいかによくできているか」が前作だとしたら、今作は相反する「人体はいかに弱く脆いか」という著者の落胆を受けてこその内容です。弱いからこそ英知を結集し前進させてきた医学の歴史を短い読み物として楽しむことができます。日々開腹手術をしている人が語る「人体の美しさ」はアーティストとは深度が違いますが、観察という視点は共通です。なるほど、観察の角度を変えるとこういう気づきがあるのか、と学ぶことばかりで堪能しました。2024/06/07

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