サイゼリヤの社長がとんでもなくピンボケで、もう行かないだろうなと思った

2019年11月20日

本日はメルマガとnoteの日。noteは単体だと110円ですが年間のマガジンだと4054円なのでかなりお得になります。マガジンがオススメです。w

 1 家族が怪しいビジネスに騙されそうな時の対処法
 2 野球用品のネット専業店の生き残り戦略
 3 二段階認証を設定してもGoogleの乗っ取りリスクはある?
 4 荒川区の喫煙所設置費用の助成制度について
 5 ECサイトのショップ名で上位表示されるために
 6 もし一億円を社会貢献に使うなら

です。まぐまぐ!または、スマホで読む方はnoteでお買い上げいただけます。関係ないですがついでにInstagramもフォローしていただけると喜びます。

サイゼリヤはその昔、かなり行ってました。昼間ばかりで喫煙してる人はほとんどいない店舗です。しかし前にも書いたが

サイゼリヤはなぜ苦戦しているのか、自分はこう考える


まず、現在の外食産業であるが、日本フードサービス協会によると

洋風、和風のファミレスの客数は前年度比で減少。しかし景気のせいか客単価の上昇でその分を補っている。
いつも書いているように今後15年で日本の人口はピークの2010年から1650万人減少。東京都よりも多い消費人口が消滅し、65歳以上の高齢者率は2010年は23%だったのに2035年は32.8%になる。

外食産業にとっては

「消費人口激減」
「少子高齢化で子供が減って老人ばかりになる」 ※家族連れの減少
「年金暮らしが爆増して外食などで消費しなくなる」

と、いいことはまるでない。唯一、観光地の外食産業はインバウンドでいけるでしょう。原宿の回転寿司とか外国人しかいないしね。
ということは、10年くらいのスパンでマクロ的に見ると日本の外食産業は

1 総顧客数は絶対減る
2 高齢者がはいりやすくする
3 1人あたりの単価を上げる(高齢者が多くなると相反する)
4 立地の良いところのみを残して整理
5 インバウンド対応
6 店員の確保が難しくなるのでなるべく自動化
7 他社と差別化して少ないパイを奪い取る

みたいなことを皆さん考えているわけです。
スシローがその典型ですな

スシローが次世代型店舗オープン 効率化目指す“すごい”テクノロジーの全容に迫る (1/4)

回転寿司はタブレット注文のところが非常に多くなった。金沢回転寿司もりもりっていう1人単価8000円くらいの高級回転寿司だってタブレット注文。スシローはさらに精算まで自動にしていく。こういうと「高齢者ガー」とかいう輩が多いが、スーパーだっていまや自動精算レーンを設けているところが多い。見てると高齢女性だって普通に使ってますがな・・・・・

というところまでが外食産業のこれから10年の展望です。
で、いよいよ本題

サイゼリヤの社長のコメントを添削してみる

ところがサイゼリヤの社長のインタビュー見てのけぞってしまった。

現金決済にこだわる「サイゼリヤ」、社長が真意を明かす

サイゼリヤの業績だが

サイゼリヤが業績見通しを下方修正 人気の株主優待も変更、食事券のみに2019年04月10日

昨年の決算

このあとやや持ち直したものの
業績好調のサイゼリヤだが、同業界で比較すると意外な事実が…2019.10.05

公開されている情報を組み合わせて1店舗あたり年間売上を計算すると(売上高合計÷店舗数)、1店舗あたり年間売上高は減少傾向にあることがわかります。変化を見える化するために、2014年度の1店舗あたり年間売上高を“100”として、推移を見てみます。

1店舗あたりの売上は激減

そして

そもそも1店舗あたりの売上が突出して低い

という特徴があります。

わたしが飲食店はクレジットカード決済すべしという理由



このエントリーにエビデンスを出しましたけど、キャッシュレス、とくにクレジットカードの利用者は非利用者よりも顧客単価が明確に高い。電子マネーも基本的にはクレジットカードを持っていないと入金が難しいものが多いので、同様のクラスタでしょう。つまり客を「現金のみの人」に限定しているということは、「お金を使わない人を中心に集客している」ということに気づいていない。自分もほとんど現金持ち歩いていないのでサイゼリアにはいかなくなりました。もちろんカードを持っていてもサイゼリアに行く人はいる。が、レジでクレジットカード使えないと聞いて「えっ、現金ないよ」みたいな感じで慌ててコンビニに現金下ろしに行くとか絶対あると思うんですよ。その前提で社長のコメントを添削してみましょう。

最終的には乗るんですよ。キャッシュレスはやるんです。でも究極の後出しじゃんけんをするつもり。というのは、確かに手数料率もあるんですが、ハード(端末)の開発速度を見てるんです。1100店もあると、ハード代がばかにならない。「それに何億円使うの?」となるでしょう。変更に弱い端末を入れてしまうと、PayPayとか新しい決済手段が入ってきたとき、後付けできないとかとんでもないことになる。この分野って開発速度がすごい速いんです。今後どう変わっていくか分かんないんで、そのハード側に金を使いたくないなというのがある。そういうのを見ながら、いつやろうかと考えています。で、ハードの費用はできれば誰かに出してもらいたい。

これ、どこかで聞いたことあるなぁ・・・・そーだ。これだ。パソコン買えというと「パソコンってどんどん進歩してるから、今買ってもどうせ古くなっちゃう。買い直すとお金かかるからもっと進歩してから買う」とか言ってた情弱の友人。いまだにパソコン買ってない。www

この社長のコメントでね。はっきり見えるのが

顧客の利便性無視!!

ってことなんですよ。ハード代がかかるからとか完全に企業側の論理や都合で、客にそのために現金用意してからこいとか、これだけで行く気がマイナスになりました。絶対行かんわ。続いて

日本は現金社会だと思ってるんですね。先んじて一気にキャッシュレスが進んだ中国と違って、まだ現金は残るだろうと想定している。確かに日本は現金志向が強い。さらにキャッシュレス決済でいろいろな混乱もあって、確信したんちゃうかな。日本は現金だと。

なにいってんのかなと www
経営者ならエビデンスで語ってくださいよ

我が国のキャッシュレス決済比率は、2008 年の11.9%から2017年には21.3%へと推移しており、年平均成長率6.7%での上昇が認められる。キャッシュレス支払額のうち約90%をクレジットカードでの利用が占め、我が国のキャッシュレスは長年クレジットカードが牽引してきていることが分かる。

キャッシュレス推進協議会
年6.7%で成長すると、5年後には
1.067×1.067×1.067×1.067×1.067 で40%も増加してしまう。www
そしてなにより、すでに上海や深センでは、コンビニで現金を受け取ってくれないかイヤーな顔をされる時代だ。そこまで何年かかったのかというとほんと数年である。この社長はたぶん時代の流れが加速度的に早いことが理解できないらしい。古代エジプト文明は2000年続いてその間、科学の進歩は遅々たるものであったが、いまは数年で世界がドカンと変わってしまうのである。

うちもSC内の店舗ではキャッシュレス化に対応していています。でもあんまり影響はない。キャッシュレスで払うお客さんは多くないんです。なぜかというとSC内の店舗で支払うのは奥さんだから。家族で食事をして、財布を握っている奥さんが払う。でも、キャッシュレスを使っているのは男性じゃないですか。つまり、キャッシュレスを入れることによって増えるのは男性1人客です。

そりゃショッピングセンターに行くのは家族連れだから、奥さんが払うの当たり前でしょ。ww
しかしサイゼリヤはショッピングセンターにあるより駅前とか幹線道路沿いにある方がよほど多い。幹線道路のサイゼリヤにはいってお勘定の時に「現金がない」とかに気づいたら大変ですよ。ショッピングセンターならディスペンサーあるだろうが、幹線道路じゃコンビニまで走らないと行けない。どんだけ〜

手数料以上に結構面倒臭かったりする。作業が増えるので、生産性はあまり上がらない。むしろマイナス方向にいくんじゃないかと思います。慣れれば入れたほうが楽だとは思いますけど、面倒臭いんですよね。キャッシュレスでレジにかかる時間が延びるのか、短縮するのか、どっちに転ぶか分からない。やりようによってはうまく使えるとは思います。

また、店の都合かよ!!

客にとっては現金を用意してそれで払う方がよほど面倒くさい。そしておつりをAmazonのギフト券で渡すとか自慢そうにおっしゃってますが、レジの手間はそのほうがよほど大変じゃないのですか?しかも現金でしか支払わない層はAmazonで買い物できないと思うのですが・・・・
でさ。インバウンドの客が来たらどうするのかな。みんな現金持ってないよ。レジでもめないのかな。韓国だって年商100万以上でキャッシュレス義務づけだよ。

まあ、このインタビュー見ると、日本の経営者にはまだまだこういう人もいて、だから経済が停滞するんだなと思った次第です。まあ自分はいかないと思った。ほとんどのキャッシュレス大好きな人にとっては腹の立つインタビュー記事なんだが、社長さんはたぶんそれも想像できないんだろうなと。

ちなみに私が携わっているJTBの電子チケットサービスPassMeでは、なんと中尊寺だって電子チケットで入れます。有名寺院もどんどん参画
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