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国立情報学研究所によるフェイク顔映像の真贋自動判定プログラム「SYNTHETIQ VISION」のライセンス事業者を募集
~NIIの最新AI研究成果を社会に広めるパートナー企業を求む~

 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(NIIエヌアイアイ、所長:黒橋 禎夫、東京都千代田区)は、NIIが開発したフェイク顔映像の自動判定プログラム「SYNTHETIQシンセティック VISIONビジョン」のライセンス事業を行う事業者の提案」を5月24日から募集します。

 e-KYC(electronic Know Your Customer:オンライン本人確認)の普及やフェイク映像の増加などで、シンセティックメディア (AIで作り出された映像)の真贋判定に対する社会的な期待やニーズが急速に増大してきました。これらに対応して企業がビジネスを持続的に実施できる環境が求められてきており、最新の研究成果を希望する企業が効率的かつ速やかに活用できることが求められています。この課題を解決するため、NIIの研究成果であるフェイク顔映像の真贋を自動判定するプログラム「SYNTHETIQ VISION」の技術移転を円滑に進めることを目的として事業を行う企業を募集します。NIIと当該企業が連携し研究成果を幅広く社会に広めることを目指します。

1.SYNTHETIQ VISIONとは

「SYNTHETIQ VISION: Synthetic video detector」は、NIIシンセティックメディア国際研究センターが開発した、AIで生成された顔映像等の真贋を判定する一連のプロセスを自動化するプログラム(*1)です。映像の真贋判定にはNIIが研究してきた深層学習モデルを用いています。技術詳細は以下をご覧ください。
https://www.synthetiq.org/v1

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<図1>NIIの深層学習モデルにより、画質が低下した映像でも一定の信頼度による判定ができる

2.パートナー企業に求める事業内容

 SYNTHETIQ VISIONを幅広く社会に実装するため、SYNTHETIQ VISIONを用いたサービスモデル(真贋判定サービスを含む)の開発及び運用を行っていただきます。SYNTHETIQ VISIONを用いたサービスモデルは、パートナー企業が自ら開発及び運用を行う場合のみならず、パートナー企業がサービスベンダーを通じて開発又は運用を行う場合や、パートナー企業がサービスモデルを開発し、そのサービスモデルを用いたビジネスをサービスベンダーが行う場合も含みます。具体的には以下のような事業を想定していますが、これに限られるものではありません。

  1. NIIからライセンス提供される研究成果物(Deepfake自動検出サーバプログラムとそのAPI)を活用した商用利用に必要なモジュールの改変および追加モジュールの作成
  2. 真贋判定サービスの開発・提供を行うサービスベンダーへの当該モジュールのサブライセンス提供
  3. サービスベンダーに提供したモジュールのアフターサポート
  4. マーケティングおよび営業活動
  5. 営業活動を通じて得られたSYNTHETIQ VISIONの改善点等の情報のうち、NIIシンセティックメディア国際研究センターが要望する情報の提供

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<図2> SYNTHETIQ VISIONの技術移転を円滑に進めるパートナー企業を募集

3.ライセンス

 提案書にもとづきパートナー企業の要件に適合すると判断した提案者とは、目的、許諾範囲、対価を含む条件を協議の上、2の事業に必要な範囲で、非独占的な有償ライセンス、必要に応じたサブライセンス権、および技術指導などを含むライセンス契約を締結します。

4.募集期間

令和5年5月24日~令和5年7月31日

5.提案方法

提案要領にしたがって提案書を作成し、期限内にシンセティックメディア国際研究センターへ提出して下さい。提案要領は以下をご覧ください。

https://research.nii.ac.jp/~iechizen/synmediacenter/synthetiq/doc/youryo.pdf

6.SYNTHETIQ VISIONの技術紹介

 2023年6月2日(金)にNIIオープンハウス2023(研究成果発表・一般公開)の産官学連携セミナーでSYNTHETIQ VISIONに関する技術紹介を行います。事前登録によりどなたでも参加できます。応募を検討されている企業様はご参加ください。産官学連携セミナーの詳細は以下をご覧ください。

https://www.nii.ac.jp/event/openhouse/2023/

関連リンク

ニュースリリース(PDF版)

国立情報学研究所によるフェイク顔映像の真贋自動判定プログラム「SYNTHETIQ VISION」のライセンス事業者を募集
~NIIの最新AI研究成果を社会に広めるパートナー企業を求む~


  • (*1) 本研究成果は、国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST、理事長:橋本 和仁、東京都千代田区)の戦略的創造研究推進事業 CRESTクレスト「VoicePersonae: 声のアイデンティティクローニングと保護(研究代表者:山岸順一)」、「インフォデミックを克服するソーシャル情報基盤技術(研究代表者:越前 功)」、およびJST 研究成果最適展開支援プログラム A-STEPエーステップ(トライアウト)の「AIにより生成された顔映像フェイクメディアを検出する技術の確立(研究代表者:越前 功)」により開発されました。
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